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女房を質に入れてノラ・ジョーンズを聴きにいく。

先日、家内と井上陽水さんのコンサートを観てきました。
八月に亡くなった父が母と行くはずだったチケット二枚を
「あなたたちが行ってきなさい」
と言って母がくれたのでした。

コンサートはカバーアルバムのツアーだったので
陽水さんのスタンダード・ナンバーは
あまり聴けなかったんだけど

最後には『夏の終わりのハーモニー』を生で聞いて
そのとき季節は本当に夏の終わりで
「今夜のお別れに」というところで
少し涙が落ちました。

「今度ノラ・ジョーンズが来日するんだ」
ぼくが言うと、母は
「ぜひいってらっしゃいよ」
と言いました。

お互いにそれ以上は何も言わなかったけど
人は、いついなくなってしまうかわからないから
好きなアーティストのコンサートには
なるべくたくさん出かけようと思いました。

NIRVANAのカート・コバーンが亡くなったとき
自分が生きていても、アーティストのほうだって
いつ死んじゃうかわかんないんだから
できる限りコンサートに行こうと決めたはずなのに。

カートも、マイルスも
エイミー・ワインハウスも
もういない。

陽水も、ヒロトも、ノラも
もちろんぼくだって
どんどん年を重ねていく。

女房を質に入れてでも
S席のチケットを取って
ぜんぶ見にいくことにしよう。

もちろん女房と見にいくんだけども。

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Twitter / https://twitter.com/RyuNagayama

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