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腎細胞ガン療養記①:ガンの告知

7月31日に、腎細胞ガンの疑いで造影CT検査を受けたが、検査結果の説明は8月9日と少し先だった。

担当医からは、「ガンじゃない可能性もゼロではない(けど、ほぼガンだろう)」と説明されていた。
どうやら、腎臓は造影CT検査になった時点で、9割の確率で悪性腫瘍らしい。

なので、この頃になるとけっこう覚悟はできていて、気持ちがもっともザワザワしたのは、「良性じゃないことだけわかった」日だったように思う。


さて、私は造影剤の副作用が出たため、8月1日夜に救急外来を受診した後、予定外に4日にも泌尿器科を受診することとなった。

以前書いたが、泌尿器科の担当医は、良くも悪くも全体的に発言が軽い感じの先生である。
(良ろしければ、こちらの記事もご覧ください)


私は、この担当医の軽い感じがキライではなかった。

検査結果の説明は9日の予定だったが、「もしかして今日わかりますか?」と尋ねてみると…

「あー、はいはい。結果ね。わかりますよー」

…とCT画像をパソコンの画面に映し出し、あっさりこう言った。

ここにガンがあってー。副作用は出たけどRyuさんが検査をがんばってくれたので、腫瘍も手術に必要な血管の位置も、しっかり撮れてますねー

うん、軽い。
安定感抜群の軽さだよ、先生。

なんだろう。
うまく言えないけれど、「もうわかってたと思うけどさー」みたいなノリなのだ。
しかも、「ほら、ばっちり撮れてるっしょ?CT画像ってすごくね?(どやっ)」みたいな(笑)

あのね、先生。
「覚悟」はしていたけど、「わかっていた」わけではないんですよ。
あと、CT画像がしっかり撮れているかどうかとか、まったく興味ない。

でも、やっぱりキライじゃないんだよなー。
なぜだかわからないけれど、この軽い感じに「大丈夫」と思わされてしまうのだ。

そして、担当医は、腫瘍が腎臓内に留まっていること、他の臓器に転移していないこと、リンパ節に広がっていないことを説明してくれた。

その後、ステージの説明になった。
腎細胞ガンは、いくつかのカテゴリーの組み合わせでステージが決まる。
カテゴリーの説明が始まったところで、「ネットで調べて見ましたよ」と言ったが最後。

「あ、じゃあ(説明しなくても)大丈夫ですね」

ブレない軽さ。

えっとね、先生。
「調べて見た」けど、「説明しなくて良い」という意味ではないのですが。

それでもやっぱり、「大丈夫」と思わされる
から不思議だ。
だから私は、この先生が担当になったご縁に、心から感謝している。

担当医からは、セカンドオピニオンを受けても良いと言われたけれど、MRI検査の結果を見たおじいちゃん先生の見立ても悪性腫瘍の可能性あり、CT画像を見た放射線科の医師の見立ても同様とのことだったので、私はセカンドオピニオンを受けないことにした。

なにより、この先生に任せて良いなと思わされていたというのが大きい。

ちなみに、腫瘍は転移がなく、大きさも2.2センチ程度(ステージⅠ)なので、ロボット支援腹腔鏡手術で切除することになった。
いわゆるダ・ヴィンチ手術。

ダ・ヴィンチ手術だなんてドラマみたいだねーと姉に言ったら、「卓ちゃんいる?」と聞かれたので、私は相良先生の方が良いと返しておいた(「DOCTORS 最強の名医」ネタです。わかる人いるかな?)


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