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結晶

虐められて

辱められて

疲れ切った後に残る

どんよりとした雲がかった気持ち。

それに慣れれば次に、

人間としての尊厳を汚された時に

「もうどうなってもいいんだ」

という自暴自棄の想いが出てくる。

大切に大きくしてきたものが

奪われ失うものが何もなくなって

空っぽになった時に、

何らかの拍子で不純物が混じると

濁った小さな結晶がそのまま巨大化してゆく。

それが大きくなり過ぎた時に

今度は自分から排除して空っぽにしようとする。

そして改めて白い空間だけが心に広く残り、

「何を求めていけばいいのだろう」

と考えてからでないと

自分の中に色んなものを取り込めなくなる。

そうして新しい自分に生まれ変わる。

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