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【書籍紹介】AI・データ分析プロジェクトのすべて

評判の良い「AI・データ分析プロジェクトのすべて」を読了しましたのでまとめます。


読んだきっかけ

データ分析のプロジェクトをマネージメントしていくにあたり、データ分析プロジェクトの全体概要や留意点を知りたかったので読んでみました。

読んだ感想

本書籍では、データ分析プロジェクトのポイントが広く網羅的に紹介されています。より深く学ぶための参考文献や、あるある失敗事例も多数載っていて、大変参考になりました。

1点失敗だったのは、Kindleで購入したことです。さまざまな視点が広範囲に書かれているため、電子書籍ではなく必要な時にパラパラ読み返せる紙の本を買えば良かったと思いました。各章にはチェックシートがあり、定着確認ができる形式になっていますが、その確認も電子書籍には不向きかなと思いました。良い本なので、場合によっては紙の本も買おうか迷ってます(保留中)。

本からの学び

一番参考になった1文

この本で最も参考になった1文(2文)は以下です。

AIプロジェクトにおいて最も難しいのは、どんな問題をAIで解くべきか検討する課題設定であり、そこはAutoMLがいくら進化しても自動化できません。

データサイエンティストの存在価値は機械学習のプロセスを手順通り実行することではなく、AIで解くべき課題設定を適切に行い、利益に貢献することです。

AI・データ分析プロジェクトのすべて より抜粋

以下、自分なりにポイントをまとめています。

プロジェクト成功に向けたポイント(期待値の調整)

意思決定者とデータ分析者にはナラティブの溝があることを意識する。データ分析者から意思決定者の期待値を下げるアプローチが重要。


プロジェクト成功に向けたポイント(Poc倒れにならないために)

PoCは失敗しがちである。AI試作時には以下観点で確認する。

  • 課題解決にズレがないか

  • 分析手法が適しているか

  • 足りないデータがないか

  • 実用的な精度が出せるか

  • 高すぎる目標になっていないか


データ・ドリブン文化を定着させるには?

データ・ドリブンな文化を定着させるには、すべてのメンバーがデータについて理解し、同じ目線で話し合える状態を作ることが必要。


ビジネスを考える上でのポイント(タイムマシン経営)

新しい製品や技術が東京から普及する時間差を利用して、競合少ない地方で導入を進める「タイムマシン経営」も展開されている


ビジネスを考える上でのポイント(非構造化・半構造化データの活用)

技術の進化によって非構造化データや半構造化データを用意に扱えるようになり、今後はこれらをいかに有効活用するかがビジネス上重要になると言われている


そのほかにも、リスクへの対応や契約に関する内容もあり、幅広く書かれていますので、ことあるごとに読み返したいと思いました。

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