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高校生に微積物理は必要か

初めまして。理系大学生のりゅうと申します。

初めてのnoteは受験界において長年争われてきた微積物理についてお話していきたいと思います。(ここに書くのはあくまで自分個人の考えなのであしからず。)僕自身受験生時代には東進の苑田尚之先生の講座を受講しており東進では微積物理を、学校では普通の(むしろ普通なのは微積を用いる物理のはずなのですが、高校生にとって、という意味です)物理を学んでいました。どちらのやり方でも一通り学んだうえで結局どうなのかを書いていきたいと思います。

では、そもそもなぜ物理において微分積分が使われるのでしょうか。

それは、「現実世界の複雑な事象をできるだけシンプルに考えたいから」だと僕は思っています。

高校で習う物理には結構シンプルな設定の問題しか出てきません。シンプルというのは力の大きさが一定だとかそう言ったことです。現実世界で物体に働く力が常に一定という状況はあまりないのではないのでしょうか。ですが力が一定でないと仕事などを計算するときにとても大変ですよね。

力が一定とみなせるのはどのようなときなのでしょうか。

ここで微分の考え方が登場します。

つまり「とても小さな時間(微小時間)で現象を考えればよい」のです。

時間が短ければその間の変化はほぼないものとしてよいはずです。つまり力が一定とみなせるのです。そしてそうやって求めたものをもとに長い時間の物体のふるまいを考えるにはどうすればよいのでしょう。

そうです。「小さいものをたくさん足し合わせる」という作業をしたらいいのです。つまり、ここには積分の考え方が登場しています。

このように本来物理には微積分と切っても切れない関係があるのです。

ここまでで物理と微積分の関係はなんとなく理解していただけたでしょうか。それでは本題の高校生に微積分を用いた物理は必要かについてお話していきましょう。


結論から言うと、大学に合格するというただその一点だけにおいては「(一部の高校生を除いて)必要ない」というのが僕の考えです。

それはなぜなのか。その理由は簡単です。

ほぼすべての大学の入試問題が微積分の考えを用いなくても解答することができるからです。というのもこのことは当然で、教科書に微積分を用いた考え方が載っていないからです。微積分を用いて物理を記述しようとすればどうしても高校範囲外の数学を用いることになってしまうので書かれていないのでしょう。(もちろん、等加速度運動などの簡単なものに関してはのっているものもあるかもしれません)

では、微積分を用いた考え方を身につけたほうがいい高校生とはだれのことかというと、東大、京大、旧七帝大医学部医学科に余裕をもって合格したい人、および旧七帝大に物理を武器にして(物理で満点近い点数を取って)合格したい人のみだと思います。微積物理を身に着けるのはかなりの時間、労力を必要とするので必然的に上記のような人のみに限られてくると思います。

僕自身のおすすめとしてはやはり東進の苑田先生の授業を取ることです。河合塾や東大特進ではリアルタイム授業を行っているらしいですが、理解に時間を必要とする先生の講座は東進の映像授業で繰り返し受講するべきだからです。僕自身東進のハイレベル物理を2周してやっと何とか使い物になる程度まで理解したといった感じだったので人にもよりますが僕は東進の講座を強くお勧めします。

東進の講座を受講できない方は駿台の新物理入門という参考書を購入することをお勧めします。すべてのページを見たわけではありませんが、苑田先生のハイレベル物理と似たような内容が書いてありました。ただ、自分でこの参考書を読み進めていくのは非常にしんどいと思いますので学校や塾の先生に質問しながら読み進めていけばよいと思います。

ここまでとても長くなりましたが言いたいことは

 微積物理はほとんどの受験生には必要ないが、東大京大及びそれに類するレベルの受験を行う場合には身につけておけば非常に強い武器になりうる

ということです。

自身のレベルに合わせて微積物理に挑戦するか考えてみてください。

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