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卑下しているつもりはないけれど

自分が大切だと想う人から、
そんなに自分を卑下しないで欲しい。
 自分が好きな人が、己を卑下する様は悲しく切ない。

と言われ、確かに自己肯定感は低いかもしれないとは思いつつも、
本人は卑下しているつもりがまったくない。

というようなやり取りを何度か目にした。
ゲームやアニメや小説やエッセイと、少しずつアプローチは違うけど
概ねこのような流れだと私は受け取った。

最初は、そんなん知るか、押し付けるなよと思った。
別に卑下なんかしとらんし、勝手に悲劇のヒロインみたいに言うなよって。
やけど、私はこのメッセージを何度か見て泣いてしまった。
なぜ泣くのか。胸が締め付けられている。何に?

私はあなたをこんなに好きなのに、あなたは自身を嫌いだと言う。
自分の好きなものにケチをつけられているようで、傷つくし悲しい。
しかも、それが好きな人自身が発しているから、
私の気持ちは行き場を無くして、混乱する。
それは、好きな人に対しての理想とのズレからくる違和感ではなく、
ただ、ただ、悲しい。
と、よくよく考えれば、言った側の想いも理解できる。

なのに、卑下する側の気持ちもすごくわかる。
どっちかというとそっちの方がわかる。
自分は出来ていない、平均以下だと、
客観的に思っているだけという感覚に近い。
なら頑張ればいいとかいうのはとうに超えていて、
生理的にも物理的にも無理なのだと理解しているだけ。

たまに、「あー、今のは卑屈になりすぎてるな」とか思うこともある。
だけどそれは、本当に底に沈んで浮き上がる手前の、
そんなんじゃよくないと自身を鼓舞して、水面に顔を出すまでのこと。

周りの評価よりも、裏も表も知り尽くした自分自身の評価の方が正確で、
自分を理解はしとるし、現状を認めとる。
できない自分は、ダメで周りからは認めてもらえないものやと思っとる。
悲しいけど、できんもんはしょうがないよね。

悲しいけど・・・?そうか、認めてもらえんで、悲しいんか。
目にした物語では、受け入れてもらえとるのが羨ましいんや。
しかも、尊敬し憧れとる人に言われるとか最高のシチュエーション。
私も誰かに、受け入れてほしいんや。

そう思ってすっきりしたような、切なくなったような話。

我儘を言えば、
怒らないで、責めないで、諦めないで。
何度も、何度も、思いを込めて伝え続けて
ほしい。

読んでいただいて、ありがとうございます。何か響くものがあったのならば嬉しいです!