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プロが教える!絶対に失敗しない「米軍人向け賃貸ビジネス」の全て(軍検査について編①)

Yamada Ryo

前回は基礎体力編として「米軍人向け賃貸の基礎知識」をお伝えしましたが、今回は軍関係者に賃貸させるために必要な「軍検査」の基礎知識についてお伝えします。

軍検査とは?

『米軍による住宅性能検査』の事を指し、私たちは「軍検(ぐんけん)」、もしくは「インスペクション」と呼びます。
嘉手納基地内に「カデナハウジング」という、住宅性能検査や物件情報、軍人や軍属への家賃支給などを統括している事務所があります。
カデナハウジングの軍検を受けないと、原則として米軍人・軍属を住まわす事ができません。
軍検の要らない軍人や軍属は少数居ますが、軍検査は原則必須です。

以前までは軍検を受けると、合格日から5年間は軍検免除でしたが、2022年からは退去の度に軍検査を受ける必要があります。

家具家電は必要なの?

軍検査に関する事で「家具家電の設置は必要でしょうか」との質問を頂く事があります。
答えとしては「家電はあった方がよいが、家具は基本的に必要ない」が適切な答えだと思います。

また、軍検査での家電とは「洗濯機・乾燥機・冷蔵庫・(ガス・電気)コンロ」の事を指します。

アメリカ製家電

家具家電は軍側からレンタルする事ができますが、マンションの場合は家具家電を借りる事ができないケースがほとんどです。

理由としては、一般のマンションの玄関幅が、米軍が設定している家具家電を借りるのに必要としている幅よりも狭いからです。
また、家具家電をレンタルできる層にも設定があり、ファミリー層を優先的に貸し付ける傾向にあります。

マンションタイプは2LDK~3LDKの70㎡~90㎡前後が多いのですが、マンションタイプは独身層の賃貸ニーズが高いので、家電の設置がどうしても必要となります。
また、マンションの玄関ドアは戸建てドアより幅が狭い仕様になっていることが多く、アメリカ製の家電より玄関ドア幅が狭いので、レンタル不可であることも理由の一つです。

戸建ての場合は、設置基準をクリアしていれば、お客様がカデナハウジングからアメリカ製の家電を借りる事ができます。
しかし、カデナハウジングからレンタルをするには、軍検査で定められた設置基準をクリアする必要があります。

1.冷蔵庫

日本は冷蔵庫設置の場合は上部コンセントになりますが、アメリカの場合は下部コンセントの設置が必要になります。
電圧の変更は特に必要ありません。

2.洗濯機

アメリカ製洗濯機と乾燥機を設置する場合

アメリカ製の洗濯機は排水口が上部に付いているので、高さ90cmの高さまで立ち上げた排水パイプが必要になります。
また温水と冷水が出る蛇口を2つ設置する必要があります。
また周囲に囲いを設ける場合には、側面と後方に3〜8cmのスペースが必要です。
電圧の変更は必要ありません。

3.乾燥機

アメリカ製の乾燥機を設置するためには、壁に排気口を開け、電圧
を200ボルトの電源コンセントが必要
になります。
またガス配管をする必要もあります。
また周囲に囲いを設ける場合には、側面と後方に3〜8cmのスペースが必要です。

4.ガスコンロ

コンベクションオーブンの設置例

軍側からレンタルできるものは、大きなターキーなどを焼く事が出来るコンベクションオーブンとなっています。
アメリカ製コンベクションオーブンを設置またはレンタルする際には、幅77センチ以上のスペースを開けることが必要です。
また電気コンロ用の電圧として200ボルト電源コンセントが必要になります。

5.家具

生活に最低限必要な家具以外は置いていけないルールとなっています。
ベッドやソファやテーブルなどは軍検査の対象家具になりますが、スプーンなどのカトラリー系、フライパンなどの調理器具、絵などの趣向品等は置いていけません

また家具に関しては、アメリカから持ってきたり、沖縄で買い揃える方が多いので、どちらかといえば家具は無い方が客付けしやすい傾向にあります。
家具付きの部屋に関しては、お客様次第で家具を撤去できる条件だと、より客付けがしやすいと思います。

軍検査から入居までの流れ

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①不動産会社に依頼

米賃貸専門の不動産会社に軍検査の依頼を行います。
不動産会社でも、カデナハウジングで業者登録をした会社しか軍検査を通す事ができないので注意が必要です。
その際に、平面図(可能なら寸法付き)と、完成物件であれば登記簿謄本(建物)を持ってきて頂けると、より精度の高い判断が可能となります。

②調査

軍人向け賃貸としてふさわしい物件なのかを確認する為に、現場調査や環境調査を行います
建物の状況や設備設置状況、また軍検査に必要な設備が備え付けられているかなど、現況を細かくチェックしていきます。

③資料作成

軍検査に必要な書類を作成します。
その際に、物件所有者に以下の項目を用意して頂きます。
建物登記簿謄本(原本のみ・発行から3カ月以内)
平面図(建築会社などが書かれた、建物平面図だと尚良いです)

建築会社名が記載された寸法付き平面図が理想

(検査官に渡すため)
・築20年以上経っている物件は、軍検査用のインスペクションを専門業者に依頼し、検査・書類作成をしてもらう必要があります。

④軍検査の依頼

カデナハウジングに軍検査の依頼をかけて、検査日程を確定します。
また検査当日は、物件に立ち入ってはいけないルールとなっています。

⑤入居者募集

軍検査合格後に入居者を募集する事ができます。
そこで登録家賃が決定し、登録家賃をお支払いできるお客様をご案内していきます。
家賃設定は、①エリア ②部屋の数 ③トイレと風呂場の数 ④室内面積 ⑤環境によってカデナハウジングが決定します。
私たちはある程度の登録家賃金額帯の判断はできますが、確実なものではありません。

HPなどに事前公開する事は可能ですが、合格前に物件案内をする事は違反行為となり、軍検査自体を取り消されることもあります。

⑥契約

入居希望者と契約業務を行います。
その後、契約者がカデナハウジングで登録を行い、費用等をお支払いして頂きます。
契約後から2週間ほどで入居となります。
入居日から日割り計算で家賃収入が発生し、平均2年間が入居期間となります。

次回は、「軍検査を受けるために必ず設置すべきもの」についてお伝えします。


米賃に関する事など、お気軽にお問い合わせください。
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〒904-0101
沖縄県中頭郡北谷町上勢頭550-4
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