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夜に溶けこむ。金曜日だけが持つ、特別なChillを浴びながら。

    いま、例えばあなたには時間があるか?時間、そうだな、30分くらい。10分でもいい。どれぐらいでもいいが、ほんの少しだけ時間が余っているとしよう。余っている。暇であるという意味だ。その時間をあなたはどう思うだろう。「暇だなあ」「Twitterでも見るか」「YouTubeでも見るか」「少し寝よう」「LINEの返信を書こう」…そんなところだろう。わたし?わたしは「どうしよう。勿体ないから何かしなくちゃ」と思う人だ。その何かが、このnoteであると言うとこれを読んでくれている人は怒るだろうか。

   日々生活していると、時間に追われる。時間は予定され、その予定までの間の時間を埋めようとする。なぜなら、予定の時間以降は予定があるから、その予定が始まってしまえば時間は無意味になる。だが、それが未来に予定されている以上、「予定が始まるまでの時間」が発生する。それを無駄とする人がいる。「早く来ないかなあ」「それまでなにしよう」などと考えているうちに時間が過ぎてしまって慌てて支度する。わたしは予定が始まるまでの時間、ソワソワしてしまって落ち着かない時間となる。いわば苦痛そのものだ。

   だから予定を入れたくない。週末はずっと白紙がいい。なぜならその時までどうするか?を考えることが苦痛だからだ。では予定がある日はずっと苦痛か?と言われれば、その通りだと答えよう。わたしはお昼時間すら、予定として捉えており、それまでの時間が苦痛になる面倒な人だ。だが、そんなメンドーな性格の私でも、心を落ち着かせ、リラックスする時間がある。それはスキマ時間と呼ばれる。そう、まさに今のことである。

    説明すると、仕事終わりである。あとは帰るだけだ。幸いなことに車で20分かけて走れば自宅である。いつもなら、何も考えずに一目散に自宅へ帰る万年帰宅部な私だが、今日はそうではない。スキマ時間にこれを書いている。では何故そうするのか?無駄な時間ではないのか?そう思うだろう。だがそうではないのだ。実はこの後、19時に行くところがある。それはお迎えである。その場所は職場と自宅の間にあるので、そうだな…15分もあれば着くだろう。先程のわたしの言葉を借りれば、予定が始まるまでの時間が存在している状態である。ところが、わたしはこの時間を苦痛と感じてはいない。それどころか、普段、気持ちが落ち着いた時にしか開かないこのnoteを開き、こうやって駄文をしたためているのだ。しかもそれを幸せに思っているのである。

   しかもここは駐車場である。あたりは真っ暗だ。これが本当なら不気味であるし、何も楽しいことなどありそうもない。それなのになぜ楽しいかといえば、わたしの好きなChillミュージックをスマホでかけているからだけではない。それは15分という移動時間を考慮してもなお、まだ19時までに20分以上は余裕があるからだ。そう余裕。時間的余裕。これがわたしの心を豊かにし、幸せを噛み締めるに足る時間にしてくれているのである。

    何もやることがなければ苦痛なこのスキマ時間も、noteのお陰でこうしてアウトプットできている。デトックスできている。なんという有効活用だろう!スキマ時間があり、私の心を落ち着かせるChillミュージックがあり、そして今暗闇で1人というこのシチュエーションが何より愛おしい。そもそもが人と話したり会うことに緊張する私にとって、職場と家の間のこの時間はフリーダムそのものだ。家に帰りたくない訳では無いが、たまにはこんな自由があってもいい。

   これは金曜日だから成り立つゴールデンタイムだ。土曜日や日曜日には存在しえない。例え、私の好きなChillミュージックが添えられ、無限と思えるだけの自由時間が48時間残されていようと、それは叶わない。なぜなら月曜日は来てしまうからだ。土曜日、日曜日は月曜日の影に怯えながら過ごす、究極のスキマ時間である。そらはどんなにダラダラと、無為に過ごしても逃げられない。鉄壁の月曜日を迎える時間だ。それは言い換えれば、死刑囚が死刑を待つ時間のそれと同じと言っていい。例えは過激だが、わたしはいつもそう感じている。怖い。土曜日が怖い。日曜日なんて震えが止まらないくらいだ。月曜日の朝はもっとも絶望的である。また週末が僕を追い詰める。あぁ、厭だ。では、皆、楽しい週末を。

MUSICAでしたm(*_ _)m
音楽が作る数分の中だけで生きていたい。

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