ニューノーマルの中で生き残るべきか?それとも全く新しい商機なのか?

OtoO(Online to Offline)が重要なファクターになる現在のマーケティングの手法において、コロナ禍がもたらした新たな働き方としてのリモートワークは、カスタマーと企業を繋ぐ一つの重要な指針を持つ。

技術力を持つ企業が最前線に置きたいのは、まさにそのマーケティング手法であり、ニューノーマルな働き方に乗り遅れない為、企業はマーケティングの変革に注力するべきだ。

コロナ以前には戻れないと、多くの企業経営者が語るように、リモートワークに疑問を感じない、或いは抵抗感が無くなった、ことでより自由度が増したマーケット(消費者と企業を繋ぐと言う意味での.....)は、zoomのようなアプリの活用が拡大したように、文字通り、コンシューマーが目の前にいなくてもサービスは提供できることを証明してしまった。

また、テクノロジーの進化も著しい。代表的なのが、zoomであり、マイクロソフトが開発したTeamsだろう。

このソフトは、よりリアルな会議や教室の雰囲気を作り出すソフトとして、画期的なものだし、開発には人間工学が活かされている。

一つには、一体感と自由度を加味する会議のあり方、教室の雰囲気は、疎外感や集合体の中の没個性を生み出さない。

そして、個々の意見への共感が増すことで、文字通りチーム意識の醸成につながるだろう。これは、マーケッターがより多くのコンシューマー、ユーザーに情報提供する機能を果たすことにも通じる。

これまで、工事業者が現場で活用する機器の導入には、中間業者である一次、二次代理店がメーカーの技術者を呼んで、参加費を徴収し、講義形式で行うことが多かった。

例えば、これを各工事業者が自分たちの現場でリモート会議形式で、同時的にサンプル品のテストを行えればどうだろう?

実際の現場には、多くの問題や課題が山積している。住宅設備関連の工事業者は、各現場ごとに頭を悩ませている。これを同時に参加者の現場で行えるとしたらどうだろう?

普遍的な基礎技術の習得と、各現場ごとに異なる課題を、複数の工事業者が同時に擬似体験できるとしたらどうだろう?

導入しようとする機器や資材、中間材の持つ特性を実際に体験しながら、現場における課題も同時に解決していく。

現在、日本国内では5G回線の普及は遅れているが、その先、現在急ピッチで開発が進んでいる6G回線網が普及するまでに、それらの体制が整っておけば、より簡略化されたマーケティングが可能となる。

前回のコラムでも触れたように、コロナ禍は多くの課題を浮き彫りにしたのみならず、新たなソフト面でのイノベーションを生み出すことも求めている。私たちが必要にして十分であると思われていた、常識や概念を打ち砕く必要性を見せたのだ。

であるならば、例えば東日本大震災のような自然災害がもたらした環境適応型のビジネスの誕生があったように、今回のコロナ禍は生活様式の変革を求めてきた。

それはコンシューマーやエンドユーザーに対してもそうだ。

デリバリーフーズはコンシューマーの年齢性別を問わず、インターネット環境の必要性を痛感させ、スマートフォンの利用を強いる。少しだけ新しい機械を使う面倒を理解し、面倒を受け入れるだけで、生活の利便性が飛躍的に向上する。

アメリカでは、UberEatsの利用が飲食店業者のコストを圧迫していることが問題視されているが、少なくとも日本でUberEatsの利用率が飛躍的に高まったのは事実だし、その市場にも規模の拡大は期待が持てる。問題はそのコストの問題で、需要が高まるということは、コンシューマーも多少のコスト高があったとしても、利便性に対しての対価と捉えて利用するようになるだろう。

Amazonは、圧倒的な物量とラインナップと配送システムを構築することで、市場を占有できた。Amazonの強みはほぼ広告宣伝費を使わず、自社の配送システムの構築に経費を投じてきたことにある。また、意外と知られていないのは、Amazonユーザーはかなり緩やかな形でAmazonに消費者として囲い込まれている。柔軟な支払い方法、迅速な配送システムがほぼAmazonが存在する国では隅々まで充実している。Amazonが条件をつけているのは、商品を提供する店舗側に対してだ。その条件は厳しく、ペナルティが一定回数続くと、無条件でアカウントが凍結される。つまり、商品を提供する業者は、その手法をAmazonのポリシーに従うしかない。ここに、市場を占有できるポイントが隠されている。

話を元に戻すと、これら現在の広範な市場を占有出来ている巨大な企業もあれば、ニューノーマルな働き方は、よりニッチな市場に対しても変革を求めていると言うことだ。

ここに、新しいビジネスの大きな商機が眠っている。

いや、眠っていた子供が起こされたと解釈すべきか.....

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?