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学習会の動画公開にあたって

「新しい領解文」の問題に関して、「まだやってるのか」「いつまで続くの?」「もっと大事なことがあるだろ」等の声を聞きます。本願寺派では今年度から宗務の基本方針に「新しい領解文」の全寺院100%唱和を取下げ、現場の判断になったため、各寺院においては自分が所属するお寺には直接影響がないからと、問題に対する関心が低下傾向にあります。

しかし、得度をはじめ、宗務所、宗門校、宗派の出版物、宗派主催の行事などでは昨年同様に「新しい領解文」を進め、内部の方向性に変わりはありません。「ご縁のなかった若い人たち」を対象としながら、なぜか対象者にはPRせず、反論出来ない立場にいる人たちへ推進が行われ、すでに1年半が過ぎました。渦中の人たちにとって1年半はもの凄く長いです。

宗務運営を司り、今回の問題の総責任を担う総局は2回入れ替わり、筆頭責任者は雲隠れしたような状態です。総局は終始「勧学寮が認めた」を常套句にしていますが、本願寺派の宗意安心を支える5名の勧学寮のうち2名は自ら退寮を申し出て疑義を呈しています。そのような状況で「勧学寮が認めた」と言われてもあまりにも説得力がありません。最高講会「安居」においても、「新しい領解文」に異義を申し立てる「勧学・司教有志の会」が講師から除外されるなど実害が出ています。一般寺院においては、得度を辞退した人が象徴するように、それに関わる人たちだけが憤りを膨らませ、あるいは無自覚に受け入れるなど、無関心層との温度差が大きくなっています。

考える会では、各教区の学習会における質疑応答を7~8割テキスト公開しました。

それに続いて、質問者の許可をいただいた音声・動画を一部YOUTUBEへ公開していきます。目的は、この問題が何の解決にもなっていないうちに風化させないためです。総局の対応が見られない限り発信し続けます。

「一般公開して身内の恥を晒すな」「総局へ直接もの申せ」というご意見も承っていますが、学習会での様々な声がほぼ反映されないように、同教団は驚くほどにボトムアップがなされない仕組みになっており、それどころか、中枢部のいち宗会議員の声ですら取り沙汰されない有り様です。そのような状況を踏まえて、世の中にも問う形でインターネットで情報公開しています。これはある意味、組織にとっても健全な姿であると思います。口を閉ざした時点で今以上に総局の思うがままとなるため、どうぞご理解いただけると幸いです。

いただいた浄財は、「新しい領解文を考える会」の運営費に活用させていただきます。