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バスケ選手の脳震盪のリハビリ

脳震盪はコンタクトスポーツに多く見られ、スポーツ現場での判断や管理がとても難しい外傷です。

脳震盪の定義は

生体力学的作用により引き起こされる外傷性脳損傷とされ、「器質的な脳内の損傷がないもの」である とされています。

簡単に説明すると

「スポーツ競技の中で脳に強い外力がかかった」ものの、「脳内に損傷がなく」、しかし「何らかの自覚症状がある」ものであると考えられます。

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脳震盪は脳内で起こるものであるため正しい診断が難しく、「競技参加OKか否か」の判断が難しいと思います!!

現在の段階では、脳震盪を完璧に診断することは不可能であり、脳震盪が「疑わしいもの」に関しては「脳震盪」と判断する事が安全であると考えられます。


セカンドインパクト症候群

脳振盪あるいは それに準ずる軽症の頭部外傷を受け,数日から数 週間後に 2 回目の頭部外傷を負い,致死的な脳の損傷をきたすものをいいます。

死亡率は30~50%と高く、生存しても神経学的後遺症(手足、目、耳など)が残ると言われています。

脳震盪を引き起こしたらしっかりと安静にし、セカンドインパクト症候群を防がなければいけません。

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脳震盪の診断とは!?

先ほど述べたように脳震盪の正確な判断はとても難しいです。そのため、スポーツ現場での受傷状況を見て頭部にストレスがかかっている状況であり以下の症状が見受けられたら、競技をストップさせます。

①意識状態の悪化 
ぼんやりしている、現在の状況がわからない、発言がおかしい、混乱している
②身体面の症状
頭痛、首の痛み
③精神的な症状
不安感、怒りやすい、活力がない、悲しい
④平衡機能障害
歩行がフラフラしている、バランスが取れない、目が回る
⑤行動の変化
光に過敏、音に過敏
⑥認知機能障害
素早く反応ができない


<コーチがわかる症状として>

□動きが不自然 □指示を理解できない □返答が遅い □ぼんやりとしている

などが挙げられます。


救急外来への判断

これらの兆候は救急外来へ受診しましょう

□強い眠気 □強い頭痛 □脱力感・痺れ □嘔吐・吐き気□ろれつが回らない □発作・痙攣 □場所がわからない □意識消失   □異常行動

脳震盪のリハビリテーション とは

Step1       安静    休息

Step2 症状が出ない程度の日常生活   
    学校への復帰

Step3   軽い有酸素運動   
   ・10分から15分程度のジョグ・自転車
   ・ハンドリング・ドリブル・パス練習

Step4 ランニング     
    ・ランニングスピードを上げる・トレーニング
              ・サイドステップ の練習 

Step5 コンタクト練習   
               ・リアクションドリル
               ・1対1でのディフェンス 
               ・リバウンドシュート
※コンタクト開始には医師の判断が必要です

Step6   練習開始  ・練習・ゲーム参加


これらを段階的に進めていきます。これを段階的に行い24時間以内に症状の再発がなければ次のStepへと進みます。

練習後に下記の症状を継続的にチェックしましょう。

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