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一人でもできる!捻挫の初期対応


病院に訪れる捻挫をした選手の多くは




「捻挫したけど、特に何もしていない」

「何すればいいか、わからなかった」

「対応してくれる人がいない」



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と回答をすることが非常に多いです。



このように、捻挫を放置してしまうと慢性的に痛みを引き起こしてしまったり、捻挫癖になる可能性が高まります。



そして更に

  


捻挫が原因でパフォーマンスの低下を引き起こし兼ねません。


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捻挫癖について書かれていますので、まだ読んでない方は是非読んでみてください!!




捻挫癖は「捻挫した直後の対応」を疎かにしていまい「靭帯が修復せず、伸びてしまった」際に引き起こります。




捻挫をした時に「対応してくれる人がいないからできない」と考えている選手も多いと思いますが・・・





一人でもできることはたくさんあります。



今回は「捻挫した直後に一人でできること」を説明していきます。






1st Step   ◆捻挫をした直後はRICE処置



RICE処置とは、

Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)

の四つのことを言います。


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これらを行う一番の目的は


腫れを軽減させる


ことが目的です。





なぜ腫れるといけないか?



それは靭帯の修復を妨げることが一番の問題となります。

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足首が腫れることで、損傷された靭帯が離れてしまい、修復しづらい状態となってしまいます。

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捻挫後はRICE処置を行うことで腫れを抑え、靭帯が修復しやすい状態となるため必ず実施しましょう。

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〈RICE処置の実践〉

まずアイスパックを作りましょう。

氷嚢がある際は、氷嚢に氷を入れて、少量の水を入れ、十分に空気を抜いた状態とします。

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氷嚢がない場合は、ビニール袋に氷を入れて並べ、空気を抜いた状態を作ります。


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包んだ氷を患部に当て、ラップや包帯を使って圧迫をしていきます。






時間は冷却・圧迫・挙上し、10分〜20分程度安静にします。

1〜2時間の間隔をあけて24〜72時間継続します。


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アイシングはたくさんやれば良いわけではありません。


アイシングをすることで、凍傷のリスクもあるので「皮膚の感覚がなくなった」時はアイシングを中止しましょう。


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2nd Step   ◆血流循環の改善


RICE処置が終わったら、腫れの軽減を図るために血流循環の改善を図ります。


筋間中隔とよばれる部位は毛細血管が豊富であるため、ほぐすことで循環が改善します。

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部位はくるぶしより上の部分で骨と筋肉の間をほぐしましょう。






3rd Step   ◆骨の位置を修正

足首を捻挫すると、足首の骨の位置関係が崩れます


特に足の外側の骨(立方骨)が下にさがり、靭帯が修復しづらい状態となります。

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外側の骨を修正するため、座った状態で筒状のタオルや細い棒を踏みます。

外くるぶしから2cm前方に筒状のタオルを置き、足の裏全体で踏みます。

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4th Step   ◆足首のテーピング


炎症は48〜72時間続きます。

その間安静にしなければいけませんが、



練習場から帰らなければいけなかったり、通学や通勤のために歩かなければいけないこともあります。




炎症が起きている間は、足首をできる限り固定し悪化を防ぎましょう。


<一人でできるテーピング方法>






以上、一人でもできる初期対応について書きました。

もちろん「痛みが強い」「痛みがなかなか引かない」などの場合は、



骨折の可能性



もあるので早急に病院へ受診をしましょう。





まとめ

・RICE処置にて腫れを軽減させることが重要

・冷却、圧迫、挙上し10〜20分、出来れば1〜2時間おきに3日間実施する。

・血流の循環を良くするため筋間中隔をほぐす

・足の外側の骨(立方骨)をタオルを踏み、上げる

・炎症が起きている間はテーピングにて固定する




参考文献

著書:整形外科リハビリテーション学会.整形外科運動療法ナビゲーションー下肢・体幹ー

著書:スポーツ理学療法プラクティス 急性期治療とその技法

sports medicine No.201.2018:改めて問うべき疾患 足関節捻挫

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