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対話のデザイン

「ダイアログ・デザイナー」という肩書で、仕事をしています。

依頼を受けて、あるいは、自らの発意によって。“対話”は、わたしのライフワークであり、その方法を通して、世界を眺めています。相手の話に耳を傾けながら、時々に要点をまとめて、そこからさらに新しい問いを導き出し、目の前に置いてゆく。そのように対話を深めてゆくのですが、その体験を通して「なんだか、頭が良くなった気がします」という感想をいただくことが多々あります。

これは、話の要点をまとめることで、思考が整理されるからだと思います。頭の中のお片付け。散らかった部屋を掃除するように、要るものと要らないものを分別し、棚にしまったり、布で磨いたり。そこから、今必要なものだけをテーブルの上に並べて、あらためて問い直す。対話のデザインは、そういう意味でもあります。「頭が良くなった」感覚は、この思考の整理によって、自分の考えがより明瞭化されたことにより、もたらされているのだと思います。

今回は、この“デザイン”の工程について紹介します。

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「繭が風を手に入れ、シルクとなった」 文章のこと、仕事のこと、考えるということ。

「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。