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話すことで成熟するもの

誰かとお話しているうちに「あ、そうだった」と気付くことがある。

良き〈対話〉には、この新発見(あるいは再発見)が鈴生りの状態で訪れる。それはきっと「書く」という行為にも言えるのだろうけれど、相手が目の前にいて、「話す」ことで生まれる即興性や偶発性は、自分を枠の外まで連れていってくれる。

そう、自分自身の中には、たくさんの種が眠っている。それは意識の中にあることもあれば、無意識の中に紛れていることもある(そちらの方が遥かに多い)。

ぼくたちは〈対話〉を通して、その種に養分と水、それから光を与えていく。やわらかな新芽は、茎を伸ばし、枝を分かち、花を咲かせ、実を結ぶ。良き〈対話〉は、収穫祭だ。

同時に、新芽で止まったものもある。新しい種が飛び散った気配もある。生命の循環が行われた面影を感じる。

窓を開けよう。空気を入れよう。誰かと、話そう。

そして、誰かにとっての、養分や水や光の役割を果たそう。

〈対話〉は、いつだって「わたし」と「あなた」の共同作業だ。

昨日、verdeさんにインタビューをしていただいた。

ぼくもverdeさんに聴きたいことがたくさんあったから、とてもありがたい機会でした。いつもは質問する側。だけど、今回は質問を受ける側。これもとても楽しい体験だし、話すことで成熟していく感覚を得ることができた。

verdeさんは素敵なインタビュアーだ。話しやすい空気をつくってくれるし、ぼくのことばを大事に扱ってくれる。貴重な機会を、そしてうれしい体験をいただき、どうもありがとうございます。

インタビューすることもおもしろいけれど、インタビューをされることもまた、人生の中で大切な時間だと思った。



「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。