一年かけて、“あたりまえ”に
あけましておめでとうございます。
この数年の間で、一年の抱負を掲げることがわたしの大事な儀式となりました。この場でことばにしたことが、一年かけてゆっくりと浸透してゆき、からだになじんでゆく。一年経った頃には、その状態が自然体になっているイメージです。身につけたい思考や習慣をここで発表して、一年後にあたりまえにするような感覚。途中、忘れてしまっていいんです。もっと言うと、忘れた方がいい。“あたりまえ”にするためには、意識から消さなくてはいけませんから。年の瀬に読み返して「あ、こんなこと考えてたんだ」と思い出す。このプロセスが、わたしのお気に入りです。
さぁ、抱負を掲げよう。
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ことば“で”遊ぶのではなく、ことば“と”遊ぶ。仕事うんぬんではなく、もっともっと自由にことばと遊びたい。いろんな可能性を見つけたいし、実験したいし、戯れていたい。ことばとの関係性をていねいに築いてゆくぞ。
“いい音”をからだに響かせる。世界のこえも、自分のこえも。からだにアーカイブさせてゆく。音で細胞を美しくデザインできるといい。美しく震わせると、美しい細胞のフォルムになってゆくのだと思っています。そのことについて研究する。からだや呼吸についても詳しくならなくては。
昨年から盆略点前をはじめました。ひと月と少し、毎日お茶を点てています。それを今年は一年間続けてみたい。袱紗捌きや所作などにも気を巡らせながら、自然と瞑想の時間になっていけばと思います。
ずっと挑戦してみたかった短歌。今年はやるぞ。
対話を通してモノや空間やサービスをつくる。「ダイアログ・デザイナー」と名乗って三年目に入ります。対話について思索を繰り返し、たくさんのひとの話に耳を傾け、ライフワークとして対話を続けてきました。これまでデザインしてきた対話は形の残らないものでした。これからは形に残るモノとして発表していきたいです(ぜひ、楽しみにしていてください)。ダイアログ・デザイナーとしてのポートフォリオをつくれるといいな。
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仕事もスケールアップしていきたいし、もちろん対話についても掘り下げていきたい。たくさん勉強して、たくさんつくって、たくさん発表できる年にしたい。この数年は、積極的な受け身で臨んでいましたが、今年からは積極的な送り手としての自分を育んでいきたいと思います。
本年もどうぞ、「ダイアログ・デザイナー」をよろしくお願いします。
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。