闘病記①~2年半前の突然の激痛~国指定難病”CRMO”はつらいよ
国指定難病CRMOとは
CRMOとは、Chronic recurrent multifocal osteomyelitisの略で、日本語では慢性再発性多発性骨髄炎という病気のことです。
とても珍しく、治療法も確立されていないので、国の指定難病270番になっています。一説によると、日本には10人もいないと言われているほどの、珍しい病気です。
その症状は、とにかく強い骨の痛みです。酷いときには、いい歳した大人が大声でうめきながらのたうち回るしかないほどの痛みが続きます。それも、何時間も。
突然の発症
2021年2月8日未明。僕にとって忘れることのない1日です。
早朝3時ごろ、いつものように眠っていた僕は突然、目を覚ましました。
理由は、突き刺すようなお尻の痛みです。
僕は我慢できなくて、ただただベッドの上を上下左右にのたうち回ることしかできませんでした。「ううううう」とうめきながら。
今思えば、あの時すぐに救急車を呼んでいれば、病気の早期発見で、その後長く苦しむことはなかったのかもしれません。ですが、ちょうどその頃は、新型コロナの影響で在宅勤務が続いており、家の簡素なデスクとチェアで日中仕事をしていましたから、坐骨神経痛なのかな、と考え救急車を呼ぶのは遠慮していました。
「しんどい、でもどうせすぐ直るだろう」
その症状は、その後毎日毎日必ず僕を襲ってきました。主に、夜に。
とりあえず家の近くの整形外科を受診。レントゲン等撮るも異常は見つからず、対処療法としてロキソニンを処方してもらいました。
CRMOの数少ない、ありがたい特徴のひとつは、痛み止めがよく効くことです。痛み止めを飲むと、10分の10点だった痛みが、10分の2か3くらいまで軽減するのです。
とは言っても、一度激痛を発症すると、そこから痛み止めを飲んで、その効果が出るのには、毎回2時間くらいかかりました。
ですので、毎日夜激痛で起こされては、ロキソニンを飲み、数時間の悶絶の後にいつの間にか睡眠。僕の仕事は金融系で朝が早く、6時ころには起きて7時から始業、という毎日でした。
痛みのせいで実質的な睡眠時間は5時間以下、その中で入社後1年間弱のトレーニングを経て実戦チームに配属されたのがちょうど痛みを発症した2月8日の週でしたから、なかなかしんどかったです。
とはいえ、まさかその苦しみが2年半も続くことになるとは、そしてのちの悪性リンパ腫ステージⅣにまで続くことになるとは、その時は1ミリも想像できなかったです。
今日寝て明日は無事に朝を迎えられて、そう思っていました。
試行錯誤の4か月
ですが一向に症状はよくなりません。ですので、本当にいろんなことを試しました。
ベッドのマットレスを変える。
在宅勤務用のデスク、チェアを変える。
近所の整骨院に通って毎日針治療や整体術を受ける。(結構お金かかりました。)
整形外科も別のより良い評判のところに転院。
坐骨神経痛に効くとうたうサプリメントを飲む。
すべて、徒労に終わりました。
(続く)
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