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Common App じゃないエッセイ~柳井財団2022~

受からなかったエッセイたちです。硬すぎるというか、背伸びをしすぎたエッセイというか、、、。そこらへんが敗因なのかもしれません。参考までに。

あなたの目指す将来の姿を教えてください。その際、あなたが実現したいことを書いてください。#1-1 要約100字以内 #1-2 本文400字以内

「石油の一滴は血の一滴」とあるが、現代では「情報の一滴は血の一滴」である。私は「法」という規範を通して情報とそこから生み出される利益の適切な分配のシステム構築に貢献したい。既に、国家と民間企業の力の均衡、そして表現/経済活動の自由の在り方は大きく変わり始めている。私のような市井の一個人でも今ではネット上に自分のスナップ写真を自由に発表することができる一方、その表現の秩序は国家ではなく多国籍の大企業が担っている。トランプ元大統領さえもTwitterに逆らうことはできない。夕食における最近の家族の話題の一つは、プラットフォーマーに対する裁判所に届く情報開示請求だ。国外の企業に国家が強制力を及ぼすことは困難なのが現状である。現代では誰もがいつでもどこでも行使できる「表現/経済活動の自由」の秩序維持を誰が担うべきか? 私は法学・政治学的なアプローチによって、この問いに対する解決の糸口を探りたい。

要約
高度情報化社会における利益の適切な分配と「表現/経済活動の自由」の秩序維持をこれまでドメスティックでしかなかった法学・政治学の視点からアプローチし、世界のリーガルスタンダードの構築に貢献したい。

エッセー#1で書いたことを実現するために、あなたはこれから進学する米国もしくは英国の大学で何をしたいと思っていますか。#2-1 要約100字以内 #2-2 本文400字以内

歴史的な軸として、憲法改正と最高裁の判例によって形成された米国の政治史が重要だと考える。ニューイングランド地方のタウンミーティング制度や政党政治における自由国家思想と社会国家思想の対立、司法府における進歩派と原意主義派の対立の歴史を通して、法制度がアメリカの歴史・文化・市民の生活へ如何に影響を及ぼしてきたか、そしてこれから如何なる役割を負うべきかについて研究したい。グローバルな軸としては、国境を越えた法規範のあり方について学びたい。多国籍企業の独占に対するグローバルタックスの制度を通した経済学的なアプローチについて研究したり、TomGinsburg教授の比較憲法プロジェクトのように各国の法制度を比較して世界のリーガルスタンダードのあり方を模索したい。これらの研究を基に、さらに米国のロースクールで法律の実務を学び、社会の変化を先取りしつつ国際的な新しい問題に対応できる法律家を目指している。

要約
「アメリカの憲法政治史」という歴史的な軸と「国境を越えた政治経済的制度」というグローバルな軸を通して法・市民・国家のあり方に対する価値観を確立し、国境を越えた新たな法的問題に対応できる法律家を目指す。


課外活動(日本語)
学校内外で力を入れて取り組んだ影響を受けた課外活動を教えてください。活動内容や自らが果たした役割、結果などを自由に記述してください。(タイトル30字以内、内容150字以内)

ホンダエコマイレッジチャレンジにチャレンジっ!

友人達と車を一から製作したのが思い出である。模型を作り、木材を切断し、鉄パイプを溶接して車体の部品を自作した。茂木サーキットでの大会ではドライバーとして参加し、350km/Lで結果は12位と惨敗だったが、学校で史上初の技術工作部として、仲間とモノを作って自分達の手で動かすことの楽しさを学んだ。

興味関心(日本語)
最近印象に残っている本・映画・音楽・演劇・アート作品等を教えてください。(タイトル30字以内、内容150字以内)

“It’s an EXPERIMENT!” ブライヤー氏より

ブライヤー米国最高裁判事は退任演説にて、ゲティスバーグの演説を引用して、米国を”It’s an experiment”と表現した。そこには法の下の平等に基づいて紛争解決を試みる人々への「愛」が見られた。私も判事のように法律という「理屈」だけでなく「人情」を持ち合わせた法学徒になりたいと思う。

大学生活の中であなたが知りたいこと・楽しみたいこと・触れてみたいこと等を教えてください。(タイトル30字以内、本文150字以内)

掃除の神Ryotaro、アメリカへ行く

友達は私を「掃除の神」と呼ぶ。というのも、クラスで黒板消しを率先して楽しんでいるうちに、誰よりも、早く綺麗に黒板を消せるようになり、その魅力を伝えるうちに、黒板を消す同志が、次第に増えたのだ。この経験を通して得た「人一倍楽しむ精神」を元に、米国でも熱中するものを共有できる仲間を作っていきたい。

趣味(50字以内)_48

日本の法学者の系譜検索、ストリートスナップ、美術展巡り、模擬国連、風呂で独りカラオケ

資格(50字以内)_48

全日本高校模擬国連大会(優秀賞), GCIMUN(Best Improvement Award)

あなたが今までで最も力を入れて取り組んだことや最も心を動かされたことは何ですか。800字以内

高校三年生のサマーキャンプ中、私は一人、パソコンで写真を編集していた。その写真は、越後山脈を背景に朝霧の掛かった野沢温泉町の光景に惹かれて、宿の階段から何気なく撮ったものである。
たまたま、参加者の一人であるYukiがその写真を見て、話しかけてきた。
「その写真素敵だね!どこで撮ったの?」
話は盛り上がり、他にも渋谷や新宿、北海道で私が撮った写真を見せると彼や周りの友人たちの目は驚きと興奮で満ち溢れた。彼らはAirdropで私の写真を共有して、自身のiPhoneの待ち受け画面に設定するということまでしてくれた。
その時まで、私にとって写真はずっと自分の為だった。渋谷の街に繰り出して撮影したストリートスナップを全国の様々な写真展に応募して、高名な審査員に評価してもらう。「視点」公募写真展や全日本写真展といった大規模なコンテストで入賞した時は自分もプロの写真家だ、と独り心地に思ったこともある。
しかし、サマーキャンプで、それまで全く関係のなかった友人の驚きと感動に満ち溢れた目は、家に飾ってある賞状や楯よりも輝いて見えた。自分が撮ったストリートスナップは、自分が満足するためだけのものではなく、多くの人を笑顔にし、感動させることができるのだと、初めて気づくことができた。だからこそ、私はより多くの人たちにこの「日常に潜む美」の光景を届けたい。それが私の写真を撮る理由となった。
私たちの日常は、単調で憂鬱かもしれない。しかし、通勤通学の途中や学校職場休憩時間に、窓から身を乗り出して外の世界をほんの少しでも覗いてみよう。そこには非日常的で美しい風景が広がっている。ビルの間を颯爽と飛ぶ鳥や、逆光に映し出された歩行者のシルエットなど、私たちの周りには絵画のように素敵な光景が沢山隠れている。そんな光景を周りの人に共有できれば、その日はさらに素晴らしい一日になるはずだ。


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