オレンジ(仮) part1
それは雲一つない空。青い。どこまでも続いていくようだ。手を伸ばそうにもきっと届かない。目に写っているのに、頭でもわかっているのに、触れることができそうにない。どこまであるのだろうか。今日の空は人生でも数えられるほどの、純粋で、奥深く、引き締まった空だ。
空のような青いパッケージのハイライトを一本取り出して、黄色の100円ライターで火をつけた。私の中に入ってくる。頭がぼーっとする。目を閉じて、深呼吸をする。オレンジ色だった。
人生を終えるのに、24歳という歳は、あまりにも早い