パラアスリートとして初めての陸上教室
今回、縁あってパラアスリートとして
初めて陸上教室を行うことができました。
こういった教室形式のものは学生時代から
何度も経験はしてきましたが、今回は
”パラアスリート”として講師としての参加でした。
まだ特に実績のない僕が
こういった教室ができるのは
本当に周りの方のおかげですし、
感謝しているとともに、
僕自身がずっとやりたかったことの一つなので
すごくワクワクしました。
その中で感じたことをまとめておきます
まず一つ、はっきりしたことは、
やはり僕は人前で話すことが好きだということです。
昔から、人前で自分の思いを話すような機会が多く
数人から数百人まで経験がありますが、
特に緊張ということもなく
それどころかいつも話したいことが
あふれてくる節がありました。
そんなところから自分では得意だなと
自負していました。
しかし、最近はそういった機会が減っていました。
そんな中、今回
自分のパラスポーツへの向き合い方や、
自分の夢についての話話させていただきましたが、
やっぱり僕はこれが好きだと感じました。
教室終了後に「感動しました」と
言って下さる方もいてくださって、
本当にうれしかった、
「あぁ僕にも価値があるんだ」と
実感できた瞬間でした。
僕の最もやりたいことの一つが講演なので
その機会がいつ来てもいいように、
そこに参加してくださった方に
少しでもプレゼントができるように
スピーチについても日々鍛錬していこうと
改めて思わせてもらえました。
次に、僕自身、自分の障がいについて
あまり理解できていないということです。
これは日ごろから感じていることではありますが、
今回も
「どんな風に見えているんですか」
「どんなことに困っていますか」
というような質問を頂きましたが、
いまだにしっくりくる答えが返せなかったり、
今の自分の生活が当たり前すぎて
何に対して困っているか、
どんな工夫をしているかが
自分では気づけていないんだなと痛感しました。
自分の良さは自分では気づけないと言いますが
中々自分のことを理解するということは
困難なことではあるかもしれません。
それでも、
視覚障がいとはどういうものか、
僕自身はどういう人なのか、
それを知ってもらうためには、
いつまでも「わかりません」
ではだめだなと感じたので、
自身の私生活にも客観的な目線で
注意深く観察する姿勢を持とうと思います。
今回の教室は参加者は少人数で
このイベントを外から見ると
かなり小規模だなと感じられると思います。
そこは僕の力不足であることは他ならないのですが、
今のパラスポーツの現状から考えると
これが現状で妥当なのかなとも感じました。
だからこそ、
そういった現状も踏まえた上で、
僕にとってはここが文字通り
スタートだと考えています。
冒頭でも書いたように
パラアスリートとして初めてのイベント、今は僕には何の実績もなく、
選手としての価値はほとんどありません。
この現実をしっかりと受け止め、
一年後二年後に同じようなイベントを開催したとき、
数十人、数百人の人たちが参加したい、
あの人に会いたいと
思って下さるようにすることが、
僕のやるべきことだと考えていますし、
パラアスリートしてやるべきことだと考えています。
もしその時、現状と何の変化もなかったとしたら
それは僕の努力不足でしかありません。
僕の勝負はここからなんです。
改めて、今回のイベントを開催して下さった
関係者の方々、参加してくださった方々には
本当に感謝しています。
今回のイベントを通じ、僕は自分には価値があること、ただそれはまだすごく小さいものにすぎないということを同時に体感することができました。
ここが僕のスタートラインです。
ここから僕がどういった走りを見せていくか
そこに僕と一緒にワクワクしていきましょう。