見出し画像

PDCAサイクルをやめよう ──始まりの話、その10。

もはや高校生でも聞いたことがある「PDCAサイクル」。この"悪癖"から脱することを、高校生・大学生のみならず、大人たちにも勧めたいと思います。


物事を進める際に必要な考え方として、PDCAサイクルという考え方がありますね。Plan(計画する)、Do(実行する)、Check(振り返る)、Action(改善して行動する)。なにかを計画して、実行して、振り返って、次に繋げていく。仕事の進め方の基本として教わることも多いかもしれません。


高校生・大学生に1on1ミーティングを提供している1on1 collegeは、このPDCAサイクルの"C"と"A"に該当すると考えていましたが、やっているうちにPDCAサイクルそのものの不備に気づきました。

1つは、そもそもPではない。学生たちが最初にプランすると、行動が遅くなるわけです。さらに言えば、プランしただけで行動をしなくなります。やりたいと思った瞬間から、時間が経つにつれて基本的にやる気は反比例して減っていく。だんだんやらなくなる。学生にこの話をすると、みんな実感としてあるので頷きます。だから、最初はDo(実行)なのです。

もう1つは、C=Check(振り返る)は考える作業ですが、実は、この「考える」「振り返る」作業が、みんな不得意だったりします。それで、よく考えていくと、Cに入る前がふたつに分かれることに気づきました。何を"Cする"のか。何を振り返るかを自分で見つけなくてはいけない。つまり、DとCのあいだに、「Feel(感じる)」がある。
これがうまくいった、これは楽しい、これがうまくいかなかった、これはつまらない、これはもっとおもしろそうと、Feel(感じる)しないと、次に進まないわけです。


強いていうならばDFTサイクル

だから、Dの次はF。Feel(感じる)することを促して、いっぱい感じてもらって、そのあとにやっと振り返る。Think(考える)です。Thinkには、Planも含まれるので、CとPを内包するようなかたちです。Do, Feel, Thinkサイクル。基本的に、このDFTを回していく作業をすごく意識してやっています。Feelに敏感になってもらうために、学生たちにはよく最近あったおもしろいこと、何に心が動いたかとよく尋ねます。遊ぶでもなんでもいいけど、ぼーっとしていてもFeelは起きないので、なにか行動することがなによりも先立つと。そんなことを考えています。

最近、何に心を奪われましたか?
どんなことにテンションが上がりましたか?
まずはここから始めてみてはいかがでしょうか。

もしあまり思いつかなければ、まずは「書を(ネットやスマホも)捨てて、街へ出よう」かもしれません。あるいは、個別にご連絡ください。お役に立てるかもしれません。


新年あけましておめでとうございます。
2021年、これまでで一番いい一年にしましょう。お互いに。


(「始まりの話」完)


※これは、高校生・大学生のパーソナルメンター「1on1 college」がどうやって生まれたか、インタビューしてもらった内容を文字におこしたものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?