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地方創生と情報格差、情報感度の低さ

地方に住んでいて感じることの一つに「情報格差(デジタルディバイド)」があります。

平成元年生まれの私たちの世代は、大学生から社会人になる2010年代にかけてスマートフォンの普及を目の当たりにした世代です。
また、TwitterやFacebook、LINE、YouTubeなどのSNS(ソーシャルメディア)もスマホと同時期に浸透したこともあって私は大学生の頃から少しずつ「(ソーシャル)メディア」に興味を持ち始めました。

20代前半〜半ばの頃の自分は、スマホが普及して地方と都会の情報格差は縮まるのではないか?と思いましたが、逆でした。格差は広がる一方です。

情報格差は経済や教育の格差につながり、負のループです。

以後、人生のテーマ(課題)となったのがこちら。

都会・地方、地域を問わず、誰もがスマホを持ち、世の中のことを知れるようになったにも関わらず、なぜ地方と都会では情報格差が広がり続けるのか?

私は地元の大学に進学しましたが、幸いなことにコンピュータ理工学部というIT専攻の大学だったため、スローな田舎にいながらもITとともに移り変わる時代の変化を見ることができました。

同じ日本でありながら、地方は別世界

「世界で活躍するアーティストやアスリートたちもみんな1日24時間でこの空の下で生きているから自分も頑張ろう」と思う時があります。
しかしまた、同じ日本でありながらも「地方と都会は別世界」と感じることも多々あります。

地方の情報感度の低さ

地方と都会といった地域間の情報格差の要因の一つに地方在住者の情報感度の低さが問題にあると肌で感じています。情報感度はデジタルに限らず、アナログでも同様です。

ではなぜ、地方在住者の情報感度は低いのか?

1. 知らなくても生きていける

「そんなこと知らなくても田舎では生きていける」ため、情報感度が低いのでは?と考えられます。

しかし、ポジティブに考えるとそれだけ田舎は守られているということです。地方が受け皿になるのは地方創生が目指す形の一つだと思います。

都会と田舎ではデジタル化以前から情報に対するアンテナの高さや張り方が異なるのでデジタル社会となった今日でも地方在住者の情報感度が低いままなのでしょう。

2. 田舎でカルチャーは生まれない

もう一つは、地方にはカルチャーがないからだと思いました。

地方出身者が上京したり、都会の人が地方に移住をするとカルチャーショックを受けますが、環境や文化が違うので当然です。
しかし、田舎には風習はあってもカルチャーはありません。

カルチャーには文化や文明だけでなく、教養価値観も含まれます。

上の「知らなくても生きていける」にも共通しますが、教養や価値観の面でのハンデが非常に大きいです。

「じゃぁ田舎でカルチャーを生み出そう!」となるかもしれませんが、文化は人が多く集まってこそ生まれるので田舎では難しいでしょう。

地方在住者の立場としても、無駄に意識を高くして都会のマネをするのではなく、田舎の特色を活かせばいいと思っています。何もないことも特色だと思います。

地方ではロールモデルがなかったり、知るメディアがないのも大きいです。
また、地方では大きな書店がありません。
本ならネットで買えるじゃないか?と思いますが、買えるかどうかではなく、本に触れる環境があるか?
本に触れていない=世界を知らないと言い換えることができると思います。

ロールモデルがなかったり、出会える人の数には限界があって都会には勝てない分、本を読んで先人たちの知恵を学びながら視野や世界を広げる必要があります。

情報格差のない社会の実現

日々、スマホを見ている人の姿は都会も地方もそんなに変わらないと思います。しかし、冒頭にも書いた通り、毎日スマホというデジタル端末を使っていながら、都会と地方の情報格差は広がる一方です。

なので、私は会社を設立した時にビジョン(企業理念)を「情報格差のない社会の実現」にしました。

「情報格差」、そしてその原因の一つである「情報感度の低さ」は地方創生や地域活性化の大きな課題だと感じています。

大人子ども問わず「これを見れば今日の地元の情報が分かる」ような、地元の人が見たくなるローカルメディアを作って情報発信することが20代からの目標です。

最後まで読んで頂きありがとうございます。 戴いたサポートはスキルアップに使わせて頂きます。