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子どもがリハビリを嫌がる時に考えること(身体と心の距離)

ダウン症に特化した小児リハビリをしている理学療法士の胡崎亮介です。
4児の父親で、次男がダウン症(小学校3年生)理学療法士の仕事をしています。
ダウン症に特化した訪問看護ステーション
ダウン症に特化したオンライン講座
を大阪府で運営しています。


前回少し書いた、子どもとのリハビリ中での気持ちのすれ違いや関係性を築いていくこと


普段、自分がここに意識をして関わっていると
いう具体的な個人noteです
意識していることは
「自分と相手との距離感」です

その距離って、目に見える距離と、そうでないものがあるなぁと思いながら段階に分けて考えています。


①場面共有のフェーズ 

同じ場所に子どもと支援者がいて、その場を共有できる。
これは1つの部屋や空間に2人がいているだけ、存在している空間を2人の時間として共有できているかということです。
初めましての段階や、お互いの緊張があると、この時点でいつもと違う空気感を感じて、気持ちや行動が普段通りや、もしくは「やるぞ」という方向性ではなくなってしまいます。

②やりとりのフェーズ

会話や、モノを介したやりとりとなる要素があること。
例えば、「こんにちは」と言うと、返事の挨拶がある、対応するような表情の変化があるなど、非接触でのコミュニケーションがある状態の距離感です。この時のモノを介したというのも、キャッチボールや、おもちゃを「どうぞ」するようなことも含んで考えます。
ここに、お互いの身体に触れないで生まれる、やりとりがあるかどうかです。

③身体を通したやりとりのフェーズ

支援者が直接子どもを触る、子どもからこちらに触れてくる、近づいてくる
これはそのままなのですが、「身体に触るよ~」と伝えて、それをお互いが受け入れ合える、またそれを不快の感情にならず続けられることを考える状態です。
例えば、ハイハイの練習、座る練習をしようという時に、このやりとりが成立するかどうかを考えます。
この時に、その訓練の内容が嫌だという事もありますので、それについては今回の「距離」という所とは別として考えます。

自分の中ではこの3つの距離の段階があるなと個人的に感じて、関係性の評価としています。

初めましてのお子さんに、いきなり場面共有もできていないのに、強引に身体を触るようなことがあると、やっぱり関係性作りは難しいですよね。
この距離感を意識して
まずは言語や、非言語のやりとりからしてみよう。そこが成立すると、今度は身体に触れてみての評価をしてみよう。

そんな感じで関係性を段階に分けて考えています。


子どもとどんな関係か、今日のお互いの体調や心の感じでも変化しますから

あ、今日は(今は)この距離やな。

と、僕は何となくこの感じを意識しています。


実はこの3つの段階の先にもう1つ思う関係性がありますが
長くなったので、それはまたの機会に。



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