120%での復帰しても再受傷する理由
久しぶりのnoteの投稿です。
5日間のチーム帯同と週末はまさかの連日の結婚式にいっておりました。
長期間の帯同では毎回の気づきがあり
今回も自分の至らなさや他のチームスタッフ・選手から多くの学びがあり
厳しいながらも刺激のある日々を過ごさせてもらいました。
そこでの学びはまたの機会で共有するとして、
今日は前回の続きのACL再建術後(以後ACLR)の復帰において
再受傷させない為に重要な思考と、120%での復帰に必要な
要素についてお伝えしたいと思います。
以前の私はACLRにおいて完全な復帰や120%での復帰に
対しては受傷要因となった硬さの改善や筋力低下の改善。
動き作りからフィジカル強化など、かなり長い時間を使って
毎回のリハビリを行っており受傷歴のある選手や復帰直後の
選手には可能な限り上記エクササイズやトレーニングを
継続しなければならない。
そのように考えていました。
しかし復帰直後ではなく、数ヶ月してから再受傷する例や
復帰後に他部位の問題で再受診する選手を経験することで
自分の考えていた視点の浅はかさと盲点に気づいたのです。
その時も今もですが、120%で復帰させること自体は
さほど難しくないと感じています。
それは前回のnoteでお伝えした通り、たとえ痛みがなくても
多くの問題を抱えたままプレイしている選手の場合、そのマルチな
リスクファクターが選手のキャパシティを超えた時に
怪我や痛みが発生します。
リスクファクターを解決するだけでも
120%に近づき、動き作りや意識の仕方、心身相関の意味など
を伝えるだけでハードなフィジカルトレーニングを実施しなくても
実現可能だと感じています。
もちろんフィジカルトレーニングを実施できるのであれば
それに越したことはないですが、中学高校の女子バスケの現状を
見る限り
《やったほうがいいこと》
を
《やらないとダメなこと》
と伝えるには余りにも他にも多くの要素がありすぎる。
そう感じているからなのです。
私の過去の失敗とも繋がるのですが、中高の女子バスケ
の選手がリハビリ期間である半年近く、週3、4回のトレーニングをすることは
ほとんどの場合人生で初めての経験です。
それによって競技力(フィジカルの側面で)
が向上し、体幹や動作の安定が図れることは
当たり前です。
その為、復帰直後の動きはよくコーチから受傷前より
も良いと言われることは珍しくありませんでした。
しかしそこに大きな落とし穴があったのです。
それは
《リハビリ中にできたトレーニングを復帰後は実施する時間がない》
という現場の問題があったのです。
リハビリ期間中というのは多くの場合練習を休んで病院にきています。
その時間を使ってトレーニングをしており、練習復帰期間も
部分復帰期には参加できないメニューの時間を使って
個人的なリハビリメニューを実施することが多くなります。
これは完全復帰後、リハビリ通院がなくなるとまず頻度が減り。
チーム練習へ全部参加できると練習時間中のトレーニング時間もなくなります。
その為、もしそのリハビリの影響や練習参加していない時間に
できていたトレーニングの影響でパフォーマンスが維持
できていた場合には完全復帰後パフォーマンスが
徐々に低下していきます。
練習をすればするほど、動きがよくなりフィジカルも強くなる
のであればよいのですが、多くのチームや選手にとってそれは
困難なことです。
徐々に疲労がたまり、トレーニングに対する意欲も
復帰直後より期間が経てば経つほど薄れていきます。
この観点に気づいてから私が変更した視点として
120%で復帰すること
を目標とするのではなく。
120%で復帰して引退するまで再受傷しない
身体と心と意識の準備をさせること。
このように変わったのです。
具体的な方法については次回続きをお伝えしたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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