ウクライナへの欧米諸国の武器供与は正義か

 ロシアの一方的な「軍事侵攻」という名を借りた戦争が始まってから8か月以上が経つ。終戦はおろか、停戦の兆しも見えない。
 欧米諸国がロシアのウクライナへの侵略に対抗するために、ウクライナに次々と武器供与を続けている。これは正義なのか。
 内戦や、地域の紛争が容易に終結しないのは、「武器を供給する国」があるからだ。内戦や紛争の当事国・当事者には、武器を再生産する余裕はない。保有する武器を使い切れば、自然と終結する。
 ウクライナへの軍事侵攻も、欧米の武器供与がなかったら、とうに終結していただろう。その結果は、ロシアに有利になっていただろうことは、疑いのないことだと言える。しかし、その代わりに、これほど多くのウクライナの犠牲者や都市の破壊はなかっただろう。このまま欧米の武器供与に頼り続けて、行き着く先が供与を受けなかった時の結果より良いと誰が断言できるのだろう。
 欧米は、かつてのベトナム戦争を思い起こすべきである。ベトナムを二分して戦った、社会主義と資本主義の代理戦争が今日どのような結果になっているか。
 ベトナムは今日、欧米が危惧した、資本主義の脅威になっているのか。
今、この時間にも、軍事侵攻が続くことを願っている企業がある。各国の軍事産業である。軍事産業は、世界に平和が続けば、衰退せざるをえない。存在が必要とされなくなるからだ。武器・兵器は何も生産しない、破壊と消費を繰り返すだけだ。そこには、希望は無い。また今決して忘れてはいけないのは、加害者であるロシアの兵士達も、プーチンの犠牲者だということだ。憎しみを向ける相手を間違ってはいけない。本当の敵はいつでも、決して弾の来ない安全な後方にいる。
 この独裁者の暴挙を止める手立てはないのだろうか。

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