ギターの練習法(独学の人向け)
私はギターの先生ではないので、教える方法は知りません。
また、私自身、独学なので正式に人に教えてもらったこともありません。
ですので、他人に教える立場にはないと思っていますが、別の記事を書いていて「ギターを始めたばかりの頃に何をしていたか」を振り返っていて、この記事を書いてみることにしました。
私がギターを始めたのは80年代半ばくらいでした。今のように親切な教材や情報があふれていた時代ではなかったですし、私自身は、ギターのハウ・ツー本を読んで練習したわけではありませんでした(だいぶ弾けるようになってからそういうのも読みましたが)。
で、「独学の人向け」ということで、書いてみました。
対象は、ロックやいわゆるポピュラーミュージックのエレキ、及び、アコースティックギターのプレイヤー向けです。クラシックギター向けは対象外です。それは正式に習うべきでしょうから(笑)。
といっても、自分も今でも「満足」に弾けていると思っているわけではないですが、まぁ、それでも、誰かの何かに役に立つこともあるかなと思ったので、書いてみました。
まずは初級編から
1.コード譜面を見ながらコードを覚える。
始めにやったのは、「コードのダイアグラムを見ながら、基本的なコードを押さえられるようになるまで練習する」ということです。
よく言われる「Fの壁」とかありますが、まぁ、そんなのはやっていたらできるようになりますから、気にしないことですね。私は、このFの壁のことは記憶にないです。たぶん、気にしなかったからかなと。Fが押さえられないとかであれば、おそらく、他のコードも同じく「ちゃんと」は押弦できていない段階だと思いますから、そこだけにとらわれないことが大事なんじゃないかなと思います。「無理」と思えばそこで挫折すると思いますしね。
ということで、始めは音もちゃんとは出ないでしょうが、そのあたりは、初めのうちは黙殺して弾き続ければいいと思います。
他人ができることなんですから、そのうち自分もできるようになりますから(笑)。大事なのはやり続けることです。
練習が苦手、根気がないという場合、楽器は練習量に比例してうまくなるというのは避けられない部分なので、そういう場合は、あきらめるのも良しかもしれません(ひどい言い方ですが、私は「教える人」ではないのと「独学」ということでいえば、これは当然かなと。まぁ、練習せずにうまくなることはないですから)。
余談ですが、音楽を楽しむ方法はいろいろありますからね。楽器ができるからといって、偉いわけでもありませんし。ただ、「自分がやりたいならやれるまでやるべし」それに尽きます(笑)私は、個人的には楽器ができるからといって、音楽好きってわけでもないと思っています。音楽を聴くことが好きな人が音楽好きなんだと思いますしね。自覚のあるなしにかかわらず「楽器ができる自分が好き」という人もいますからね。もちろん、人ぞれですから、それが悪いとは言いませんけど。少なくとも、楽器ができることで、音楽好きとしての優位性を持とうとするのはどうかと思うことがあります。
2.コード譜面だけで構成された譜面を見て「曲」を弾いてみる。
コードの少な目の曲を実際に弾いてみる。
もし、誰か一緒に演奏してくれる人がいるなら、誰かと一緒に演奏するのはお勧めですね。
他の人と演奏するのは「他人と演奏することの楽しさ」や、「人から学ぶ(言い方は悪いですが盗むも含む)」、「聞く」、「相手に合わせる」なども含めて価値が高いかなと。
3.それにフレーズやソロの部分の演奏を加えてみる。
二人以上でやる場合、上に加えて、そういう部分を付け加えて演奏するのはいいと思います。
4.バンドスコア(ギター譜面)TAB譜
メタルやハードロックの場合、「コード」ではなく「リフ」から始めることになるので、TAB譜を使っての練習は必須になることが多いと思います。
この場合、どっちみち、いきなり弾けるわけではないので、弾けているかどうかは別にして、とにかく、弾きたいものから弾くのがいいかもしれません。そして、「弾けるようになるまで取り組む」。これを続けるしかないと思います(笑)私の場合、初めの頃にやったのは、いきなりハードロックやメタル系だったので、実際には弾けていたわけではなかったと思いますけど、とにかく、弾きまくってました(笑)。何年かかっても弾けるようになるまでやれば最後は弾けるようになると思います。まぁ、自分の手のサイズ的に指が届かないとか、そういう特殊なケースは別にしてですよ。
尚、このTAB譜で練習する方法ですが、私は譜面はあまり読めませんが、曲を知っていれば、TAB譜見ながら初見でやっても、ある程度演奏できるくらいなったら、いろいろ楽しくなると思います。
うちの動画もTABがあるやつとかはそれを見ながら、ほぼ初見で、撮影してるケースもあります。
5.音源(CDや配信など)を聞きながら一緒に演奏する。
※当時はレコードやCDでしたが、要するに原曲、本物の演奏のことです。
(1.TAB譜を見ながらこれをする。
この場合は、完コピでの演奏になるかなと。
(2.基本的なスケールだけを覚えて、アドリブをやってみる。
これはやれるならやった方がアレンジ、セッション、アドリブには役
立ちますね。
作曲した場合の演奏のためにもやった方がいいかなと。
(3.気に入ったフレーズを抜き取る。
これはよくやりましたね。部分だけ切り取るわけです。
これで幅を広げました。
(4.(3と似ていますが、曲全体を耳コピする。
これは譜面がない曲とか、譜面代の節約になりますし、相対音感が身
につきますから、最終的にはやった方がいいと思います。
<練習量>
練習量は、10代の頃は、毎日、数時間は楽器に触れていたと思います。
多い時は、毎日、8時間とか、少なくとも、数時間位は弾いていたかなと。
ただ、今にして思えば、私の練習法はとてもでは無いですが「効率的」とは言えませんでしたね。
「集中して練習する」ということをやれば「もっと無駄を省けた」あるいは、「もっとうまくなれたかな」と思うところはあります。この辺りは、何をどの程度目指すのかでだいぶ違ってくるかと思います。
<バンドを組む(参加する)>
少し弾けるようになってきたら、これはやるべきですね。
今でしたら機材に強いのなら、DAWやDTMでバックトラックを創ってやるのもありだとは思いますが、バンドで演奏する経験はやった方がいいと思います。
<録音する>
これは昔よりは手軽にできるようになったと思いますし、やってみるべきだと思います。
ちゃんとした作品としての録音は、また別の機会に書きたいと思いますが、これは自分の練習とか、バンドの練習という意味での手軽な録音の勧めです。
私は、バンドのギターの相方とか、ドラムを除いたメンバーだけで集まったりして、カセットテープとかで録音したりはしてました。
後で聞いて楽しめますし、いい演奏した部分を後で振り返って自分で整理したりもできますので。今ならスマホでも録れますしね。
もちろん、バンドの練習はなるだけ録音するべきかなと思います。
後、録音の効能で言えることは、「弾けてるつもりで全然ってこともあるので、それに気づくのも大事」かなと。
今であればいろいろあるので、バックトラックを自分で作ってやるのがお勧めです。「元音源に合わせて演奏すると、自分の実力以上に、上振りしてうまく聞こえてしまう傾向がある」ので、カラオケみたいな感じで、マイナスワン状態で弾くべきですね(YouTubeの「弾いてみました系」の、オリジナルを流しながら弾いてるものなんかは、その傾向が強いですね)
ここから下は中級以上の段階の方向けかなと思います。
<セッションに参加する>
これはやりたいジャンルにもよるかもしれませんが、まぁ、楽器そのものの強化がしたいのであれば、やってみるのはいいかなと。
ただ、そのセッションの質は客観視するようにしないといけないかなと。
昔は、セッションとなると、ある程度、楽器のできる人の中に入って、「自分が初心者、中級位で、他はうまい」というケースが多かったですが、最近のセッションは、初心者が集まってやってるケースも多くなっている傾向を感じます。
これは「いいこと」のように見えますが、逆です(もちろんいい事ではありますし、いい面もあるんですけど)。
やるなら、ある程度、できる人の中に入ってやらないと上達や応用は見込めませんね。
それと、爆音のセッションはやれている気分になってしまっていて、実際のところはぐちゃぐちゃというケースも多いので、気を付けた方がいいです。それはそれで自分は気持ちいかもしれませんが、耳に悪いですしw。
まぁ、聞く側の立場に立ったセッションというのはあまりないんでしょうけど、楽器が弾けるようになってきたら、どっちにしても、セッションだけで満足するのはもったいないかと思います。
後、一つアドバイスするとしたら、「アンプの前での立ち位置、自分とアンプの位置関係を把握して演奏すべし」ということを言っておきます。
「これがわかってないと、自分の音が聞こえないので、音量を上げがちになります」し、それで、「音が飽和して、余計に聞こえなくなってきて、悪循環が始まる」というのは多いですね。
<リスナーとしての立場を忘れない>
これは意外に大事ですね。ある程度、楽器ができるようになってきてから後、ここをおろそかにすると、「楽器バカ」になりやすいですし、本当に偉大なプレイヤーや、プロとの差を忘れて、自己顕示と天狗的な傾向になりますからね。これ、独学の人は多いですからね。
「楽器はうまいけど、バンドやその曲の中での演奏としての客観視ができていない」というか、そういうことも含めてです。
<機材に詳しくなるべく努力を忘れないと同時に機材馬鹿にらない事>
ギターやアンプについて詳しくなるのは大事だと思います。私も機材は好きなんですが、逆に言えば、道具、手段のツールに過ぎないということを肝に銘じています(笑)。
<表現の手段としてのギター演奏>
ちょっとかしこまった書き方になってますが、ギターの教材って、個人的に思うことですが、スケールとかの本は多いですし、こうやったらこれが弾けるようになるとか、テクニックの本も多いですよね。ただ、そういうところにあまり載ってないことを、少しまとめてみます。
まず、大前提は、楽器選びや機材選びは、自分にあったものであることは大事ですが、同時に、楽器や機材で音を出しているわけではないと私は思っています。それは、到達点の逆算で、その楽器や機材である必然性みたいなものはあるかもしれませんし、それがなければ、まぁ、その場合は、気分かもしれませんが、楽器や機材は決定的要因ではないということです。
以下、教則本外のコメントとしてまとめてみました。
1.トーンの決め手は右手にあり
ピッキングは重要ですね。使うピックや当て方で音が変わりますから。
ここはほんとに重要です。
ピックのみならず、指で弾くというのもありますし。
指も親指で弾くのとか、他の指を併用するとかで音が全然かわります。
私は、ここはずっと取り組み続けてます。
教則本のまま弾くと、トーンに関してだけ言えば、個性がそがれると思いますね。ですので、ここの部分は、研究することをお勧めします。
2.スケールや音の選び方もあるが、それをどのリズムでどこに置くか。
Jeff Beck先生なんかその権化ですね。フレーズそのものは単純でも誰も
真似できないという(笑)
3.チョーキングの音程の多様性(音程の正確性だけが大事ではない)
ピッチの正確さだけではなく、振幅の幅、上げ下げするタイミングや
スピードの多様性で表現に幅を持たせる。
4.曲全体の中でどのように演奏するかの幅を持っておく
同じ曲であっても、幾通りかの方法で演奏できる余裕を持つ。
始めてうちのチャンネルに来てくださった方もいるかと思いますので、上に書いたことをを5年くらいやった結果の動画を貼っておきます。30数年前の動画ですが(笑)
<大人になってからやりなおしたこと>
1.楽典に取り組む。
ジャズとかやるなら必須ですね。
2.スピードを落として弾いてみる。
※これは若いころはやりませんでしたが、今にして思えば、これは有効だと思いますね。
3.自分のできてることできていないことを、Wordなどに書き出して整理して取り組む。
最近のも2つくらい貼っておきます。
指弾き!
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