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日本人を助けるために亡くなった韓国人が結んだ日本と韓国の絆。

日韓関係が冷え切ったと言われる事態が、いつから始まったのか記憶が曖昧になるくらいに長引いてしまっているけれど、先日オープンしたHafH Fukuoka THE LIFEには、徐々に韓国人のお客さん(個人のお客さんですが)が戻ってきています。これは九州全体に言える感触のようで、韓国に近い対馬の市役所の方も、先日お話をした時に「徐々に韓国人観光客が戻ってきている」との兆しについて教えてくれました。今、なにせ航空券安いですからね。。往復ホテル付き2泊3日で1万円台でありますから。。。

HafH Fukuoka THE LIFEには、韓国から日本にワーキングホリデーにきているミン君が住み込みで手伝ってくれていて、英語もままならない韓国人ゲストを案内する上では、本当に助けられています。礼儀正しく、聡明で、英語も話せる。軍役では情報部隊にいて、なかなか日本では、こういう若者に出会わないなぁ、と思える若者。僕がカナダにワーホリにいっていた頃、彼のように、異国の地で謙虚に働くことはできなかった。

韓国には、日本のことをとても尊敬し、日本から学びを得ようと留学したい、住んでみたいと思っている人たちが少なからずいて、このニュースの主人公になっている方もきっとその一人だったんじゃないかと思います。

Facebookにしか動画が公開されていないNHKのコンテンツにはどうかと思いつつ、上記リンク紹介させてください。5分くらいの動画ですが、久々にこういうバズニュース系動画を全部見た。そして涙してしまいました。日本に対して、良いイメージがなかった母を変え、日本と韓国の絆を強くしているのを見て、福岡の地で、韓国と日本の切っても切れない関係について考えさせられました。

博多港にある海鮮料理屋は、韓国人のお客さんで埋まっています。寿司を1ピースずつ自分で選ぶスタイルの店で、そこの店主は、一見頑固オヤジ風で外国語なんて話す雰囲気は一切見当たらないのですが、韓国語を流暢に使って「ここに名前を書いてお待ちください!」と(いう意味だろうと思われることを)忙しない様子で声を掛ける。福岡という地には、当たり前に韓国の人がいて、生活圏のなかに組み込まれている実感が湧く瞬間でした。

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九州にいると、韓国人と触れる機会は、確実に増えます。飛行機でたったの1時間ちょいでいける隣国は、東京で暮らすよりも、福岡で暮らす時の方が、心理的によっぽど近いんですよね。これは長崎における中国も同じ。だけど、僕たち九州人の思いと裏腹に、東の向こ〜〜うにある東京という都会の事情で、僕たちの日韓/日中の関係を、左右"される"感覚。

九州を中心にビジネスを立ち上げ、さらに西のアジア諸国に向かって挑戦すると、日本のなかにある、なんとなくの東京第一主義的なベクトルとは相容れない感覚を感じる機会が増えてきています。西の地方ならではの、感覚。

これはこれで新鮮。東京の力を借りなくても、福岡から、中国、台湾、韓国などにアプローチをする方が、近い、安い、早いという物理的・メンタル的な障壁の低さたるや。アジア国際線が充実する福岡空港まで、HafH Fukuoka THE LIFEから地下鉄で20分。東京は成田まで90分、片道3,000円以上。ずっとここにいても、東京にいなくても、不便どころか便利さしか感じないこの感覚は、一度得たら、代え難いものです。

折しも、映画「パラサイト」が、昨年世界中で公開された映画のなかでもっとも素晴らしい作品としてアカデミー賞を通じた最高評価を得たニュースが流れました。アジア映画として初の快挙に、多くの日本人も、作品の素晴らしさを理解し、評価しているように見えます。僕自身も、久しぶりに心をえぐる映画を見ました。韓国ならではの「家族愛」に心をえぐり、一方で韓国だとか日本だとか関係のない、人間の誰もが、誰かのパラサイトなのではないかと考えさせられた。

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(繁華街・梨泰院の交差点で拝見した慰安婦の像。)

韓国という隣国とは、どっちが正しいとか、どっちが強いとかいう決着がつく日は一生来ない。どうせ解決しないんだったら、細かいことに目くじらを立てずに、讃えるべきことをお互い讃えあって、うまくやっていくしかない。都会の、昭和時代の文脈とは一歩距離を置いて、韓国の人たちとどう接していくか。それは九州独自の、令和時代の文脈でつくっていっていいと思っています。

今日、HafHのグローバルディレクターが、ソウルに到着したようです。僕が行けなかったのは残念だけど、HafHを通じて、九州と韓国の関係値を積み上げていける日を楽しみにしています。



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