1/28 Science記事メモ(復讐の後味、飲酒の悪影響を予測、補聴器値下げの大統領令) by Ryosei
Revenge: the neuroscience of why it feels good in the moment, but may be a bad idea in the long run 復讐:その時は気分が良くても、長期的には良くない考えかもしれない。その理由を脳科学的に説明
何か相手にやられて、それに対して復讐をしたいと思うその時は、脳の報酬に関連する領域、背側線条体(the dorsal striatum)の活動が増加するそうです。つまり、気分はどちらかという良いという話です。
では、実際に復讐をした後も気分がよのか?という実験がハーバード大で2008年に行われました。
人々に復讐後の気持ちを予測してもらい、復讐後に実際どうだったかヒアリングしたところ、「復讐をした方が気分がよくなる」と自分自身は予測したにも関わらず、実際に復讐をして時が経つと「むしろそれほど気分がよくない」という結果になったそうです。
Can wearable technology predict the negative consequences of drinking? ウェアラブル技術は、飲酒による悪影響を予測できるか?
お酒の飲み過ぎは様々な問題を引き起こしますが、どのくらいの量飲んだかということは、お酒の量だけではなく「お酒に含まれるアルコール」や「体重」なども考慮する必要があります。
皮膚からアルコール濃度を測定するセンサー(経皮センサー)を使うと、血液中の濃度とほぼ相関するそうです。ただし摂取したアルコールが汗として排出されるには少し時間がかかるため、呼気や血中の数値よりも少し遅れるようです。
この記事以外の論文を読むと経皮センサーの精度については賛否両論あるようですが、記事ではなく記事の元になってる論文を読むと「自己申告による飲酒量」よりも精度を上げることを目的とした研究のようです。
Groups seek to shape final rule to ease hearing aid accessibility 補聴器の入手を容易にする最終規則の策定を求める
米国政府は2017年に、補聴器を店頭で(OTC)安価に入手できるにするために「市販補聴器法(Over-the-Counter Hearing Aid Act)」を定めましたが、実際には医師の診断による処方箋がないと買えませんでした。
そしてついにバイデン大統領が2021年7月に大統領令に署名し、120日以内にOTC補聴器に関する新たな規則を発表するよう指示をしましたが、未だに実施には至っていないようです。
そんな中、バイデン大統領がホワイトハウスで開催された閣僚との「競争協議会」の会合で、改めて「補聴器の値下げ」に関して言及したため、今ままでの経緯や様々な意見についてまとめられたのが今回の記事です。
【龍成メモ】
Science記事メモは記事の中身についてはあまり書かない予定でしたが、今日は思いのほか多めに書いてしまったので、記事紹介は3本にしておきます。候補は10本ほどありました。
心理学の実験についてはスタンフォード監獄実験やマシュマロ・テストのように今になって本当だったのか?という話にもなっていたりします。心理学実験や論文全体についても、色々な論争が巻き起こっているようです。
ただし、そういったことにも気をつけつつ、あくまでも気になった記事を紹介するというスタンスでやっていきますので「ああこういう見方(≠事実)もあるんだ」程度で読んで頂ければと思います。
#復讐 #背側線条体 #報酬系 #脳科学 #ハーバード大 #アルコール中毒 #経皮センサー #補聴器 #大統領令 #FDA
今日の写真はjennyzhh2008さん
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