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成功するためには、勝つという心ではなく、なぜ負けないという心を持つべきなのか?

NOBU塾というYoutubeを観ていたらトレードで生き残るための法則が語られていました。トレードに限らず人生全般に役に立つ内容だったので、私が気になったフレーズだけですが、以下に紹介します。

徒然草の一節、勝たんと打つべからず

勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か疾(と)く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目(ひとめ)なりともおそく負くべき手につくべし

徒然草

吉田兼好が双六の名人から聞いた言葉です。

「勝とうと思って打ってはならない。負けまいと思って打たなければならない」という訳になります。そのため「どの手が早く負けてしまうかを考えて、その手を使わずに一目でも負けを遅らせるように打つ」のが最善の手であると。

勝つとは「一点集中的な現象」、負けないは「常なる心構え」

NOBUさんはこれを「勝つ ⇒ 一点集中的な現象」であり「負けない ⇒ 常なる心構え」であると捉えています。

NOBU塾

孫子の形篇から~勝は知るべし、而して為すべからずと

孫子曰わく、昔の善く戦う者は、先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ。勝つべからざるは己れに在るも、勝つべきは敵に在り。故に善く戦う者は、能く勝つべからざるを為すも、敵をして勝つべからしむること能わず。故に曰わく、勝は知るべし、而して為すべからずと。

金谷 治. 新訂 孫子 (岩波文庫) (p.46). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

「誰にも打ち勝つことのできない体制を整えた上で、敵が(弱点をあらわして)誰でもが打ち勝てるような態勢になるのを待つ」という話です。

守るというのは自らのことなのでコントロールできるが、勝てる状態というのは敵の態勢に依存するので相手方のことである。従って「誰でも打ち勝つことのできないようにすることはできても、敵が(弱点をあらわして)誰でもが勝てるような態勢にさせることはできない」ということになります。

繰り返しになりますが、チャンスに備えて日頃から負けない準備をしなければならないが、勝てるチャンスというのは文字通り「機会」なので、それが訪れるまでは待たなければいけないということです。

孫子の言葉には続きがあり「守備の上手な人は大地の底の底にひそみ隠れ、攻撃の上手な人は天界の上の上で行動する」ともあります。守備にしても攻撃にしても上手な人は、その態勢をあらわさないでいるという意味です。

恒例の名言集

NOBU塾

【龍成メモ】

孫子は毎日読み続けてますが、いくら噛んでも味が出ます。本当に凄い書です。

ちなみに孫子には、魏武帝註孫子という曹操が注釈を入れた書もあります。曹操の解釈を知りながら孫子を読むことができるので、また違った味わいになります。

原文は国会図書館のデジタル版でも読むことができます。日本語訳はこちらの魏武帝註 孫子: 兵法 武経七書が読みやすいです。

魏武帝註孫子 - 国立国会図書館デジタルコレクション

wal_172619によるPixabayからの画像

#NOBU塾 #徒然草 #孫子 #魏武帝註孫子 #曹操

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