不健康な人が「加工肉」と「砂糖入り飲料」を減らすと10年も長生きに
Life expectancy can increase by up to 10 years following sustained shifts towards healthier diets in the United Kingdom というnature food に掲載された論文から。
イギリスの一般的な人口の50万以上が参加しているUK Biobankのデータをもとに、「不健康な食事パターン」な人が仮に「長寿な食事パターン」に変更したら何歳長生きできるか?という推定値です。実際に介入した研究ではありません。
「砂糖入り飲料」で2年も寿命が縮む?!
図の一番下にある 「砂糖入り飲料(Sugar-sweetened beverages)」の棒グラフに2.29年とありますが、これはまさに砂糖入り飲料の摂取を減らせば「2.29年」寿命が延びるということを示しています。
「加工肉(Processed Meat)」も摂取を減らせば同様に「1.58年」寿命が延びることが分かります。
グラフは40歳の男性が食事パターンを変えた場合を示していますが、女性の結果も似たような感じです。
「全粒穀物」「野菜」「フルーツ」「ナッツ」「豆類」は長寿の王様
「全粒穀物」「野菜」「フルーツ」「ナッツ」「豆類」「魚」「白(身)肉」「乳製品」は摂取量が多いことがプラス、つまり寿命が延びる方向に作用します(赤線の点線より上の領域は摂取量が多いほどよい)。
「卵」については取りすぎない、低〜中が寿命増加に寄与しています。
健康食への切り替えは「70歳」からでも効果有り
70歳の女性が「砂糖入り飲料(Sugar-sweetened beverages)」を控えると、なんと1.16年も寿命が延びるというシミュレーション結果が出ました。もちろん、実際に70歳の人の食生活を変えた結果ではないので、あくまでも推定ではありますが凄い話です。
「加工肉(Processed Meat)」も同様に0.8年も寿命を延長できる効果があります。
「全粒穀物」「野菜」「フルーツ」「ナッツ」「豆類」「魚」「白(身)肉」「乳製品」についても、40歳の男女と同様に多く摂取する方が寿命にプラスに働きます(図は相変わらず分かりづらいですがご容赦ください)。
このデータは女性についてですが、70歳男性についても同様の傾向がありました。健康食への切り替えはNever Too Late、何歳から始めてもよさそうです。
平均余命は最大で10年も延びる可能性がある
40歳から食事パターンを健康食へ切り替えると、男性で8.9年、女性で8.6年の平均余命が延長される可能性があります。
さらに40歳から長寿食に変更した場合は、不健康食と比較して男性で10.8年、女性で10.4年も平均余命が延びる可能性があります。
【龍成メモ】
食べ物ごとの死亡リスクの増減については、以下のnoteがよくまとまっています。
この研究でも、やっぱり加工肉・赤身肉・砂糖入り飲料は死亡リスクを上げるようです。
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