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読み返したいものだけが文章じゃない【日記】

 最近は原点回帰というわけではないですが、note初期に書いていた頃のホラーに近い感覚で作品を創っているような気がします。いえ厳密に言えば、あの時とは多分創作に向けるスタンスがすこし違っているので、似て非なるものではあるのですが……、ホラーを書きたいという底の部分が繋がっている、という感じでしょうか。

 直近で書いたこのショートショートもその感覚の中で描いた作品で、結構お気に入りだったこともあり、カクヨムやノベルデイズにも載せました。

 ところでまぁそれなりに書いている、と……。多くの方は頷いてくれるのではないか、と思うのですが、自分の書いた作品のすべてに自信を持つことが私にはできません。ただ過度に卑下すれば、好きだ、と言ってくれた方の気持ちを無下にしてしまうことにもなりかねないので、自作の否定みたいなことはあまり口に出さないようにしています。それに自己評価と他者評価は別だろうな、とも思うので。ただやっぱり自分の作品の悪い部分に自分自身が気付いている、という場合はよくあります。どれとは言いませんが、消したい、と思っている作品も無いかと言えばそれも嘘になります。

 それでも実は小説作品に関しては、またいつかリライトしたり、今後の作品の糧になったりするところもあって、その内容を振り返ることはあっても、そこまで苦ではなかったりもします。

 そう今回は小説の話ではなく、別の文章の話です。

 実はエッセイに関しては、ほとんどのものを長く読み返すことはしていないし、中には絶対に読み返したくないものもあったりします。それは力を込めて書いた割に思考がまとまりきってなくて感情が先走ったようにしか見えない文章や過去の別の文章との間に矛盾が生じるような文章。

 矛盾してしまった感情の記録を、消したい、と感じることさえあります。でも望もうと望むまいと感情を持って生まれてきた人間である以上、人は変われるし、あるいは変わってしまう。変わってしまうからこそ人なのかもしれません。でも過去の自分を消してしまって、体裁の良いものだけで取り繕った文章で成り立つ私に、すくなくとも今の時点では、なりたいと思わないのです。

 その矛盾した過去の自分も含めて私で、今の私が過去の自分に対して首を傾げてしまう部分があるのなら、なおのこと自戒を胸に刻む意味でも残しておこうかな、と思っています。

 ……ということで、読み返して来ましたよ、過去のエッセイを……うぅ、つらかった……。

 とはいえ、そこまで昔に書いたものでもないので、今でも変わらない部分のほうが多いのですが、でも今だったらもしかしたらすこし書き方を変えるかもなぁ、とかは結構考えてしまいました。

 その時その時にしか書けない想いを色々考えながら書いてるのは間違いないので、まぁ何かを考えるきっかけにでもなれば幸いです。敢えて、その時々の想いが強かったものをピックアップしました。

 多くの小説書きの方と同じように、出来ればここに置いた文章よりも小説のほうが読んで欲しい、というのはありますが、たまにはこういう文章を置いておくのも悪くないのかな、と思いながらも、結局この文章も読み返さなくなるんだろうなぁ……。