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生徒会長がひきこもって社会復帰するまでの話。vol.2

中学一年生のある日から
5年間ひきこもりでした。
ひきこもりになるまでの話は
前回のnoteで書いたとおりです。

今回は、ひきこもりになって、
何をしていたのかに
フォーカスして書きます。

周りの反応

突然ひきこもりになった私に対して、
周りの人は色々と手を打ってくれました。

特に、親は私の抱えているものを引き出して
解消しようとしてくれました。
でも、当時はうまく思いを伝えられませんでした。

友人は家に来てくれました。
でも、なんだか恥ずかしくて会えませんでした。

学校で、先生と面談をしました。
専門家のカウンセリングも受けさせてもらいました。
でも、何も変わりませんでした。

話がそれますが、
人生でカウンセリングを受けたのは、
これが最初で最後(たぶん)です。
私の言葉を一言一句漏らさず
メモを取っていたことを覚えています。
ものすごい速記で。
カウンセリングとは
そういうものなのでしょうか。

今思えば、自分の思いを伝えることが怖くて、
誰と何を話しても、
ごまかしごまかし話していた気がします。
前回のnoteで最後にも書いたとおり、
プライドが高かったので、
自分の思いを否定されることを
極端に嫌がっていたのだと思います。

もし自分が逆の立場だったら
どうするだろうとたまに考えます。
学生時代(復帰後)にバイトしていた
塾の生徒がひきこもりになったら、
会社の後輩がひきこもりになったら、
自分の子どもたちがひきこもりになったら、
と考えます。

自分の子どもたちが、というのは、
他とレベルが違う気がするので、
思いも対応も変わりそうですが、
基本的には「話を聞く」しかない
と思っています。

ただ聞くだけではなく、
どのようにすれば
その人の思いを引き出せるか
を意識すると思います。
その人が悩んでいること、
思っていること、
考え方の軸にあること、
を行動特性や言動から想像し、
それを正面から小突くような言葉をかけ、
本人も思いもよらない言葉を引き出す。

私の場合は、
プライドが高いということを
正面から突くようなことは
されませんでした。

周りの人の中には、
気がついていた人もいたかもしれません。
でも、これはアンタッチャブルと
思って触れなかったのかもしれません。

その後、長々と引きこもる可能性を考えると、
やっぱり突いてみておいた方が良いと思います。
突くと痛いので、小突くぐらいが良いと思います。

正面から小突いてあげる

ひきこもり生活のリアル

ひきこもりにも色々あるかと思いますが、
私は家族との会話は
普通にできていました。
家から出られないだけで、
普通に生活していました。
ひきこもりではなく、
ただの不登校だったのかもしれません。
(特にその分けにはこだわっていませんが。)

ひきこもりが続いてくると、
どんどん生活が崩れてきます。

寝る時間はまちまち。
24時間を自分のルーティーンで生きるようになります。

親は毎日決まった時間にご飯を作って、
あたり前のように、置いておいてくれます。
そのことを思い出すたび、
感謝と謝罪が入り混じった
なんとも言えない気持ちになります。

今、自分が親になったので、
どんな思いでやっていたのかが
少しずつ分かるようになってきました。
親から見たら、
「そりゃあ、あたり前だな。」と思います。
子どもを信じる気持ち。
それを享受していた私は
本当に幸せだったんだなと思い、
またなんとも言えない気持ちになります。

食事と食事の間は、
ひたすら脳死でやりたいことをやる。

自宅には、ひきこもる前に、
友達と性能を競って自作したPCがありました。
(中学一年生にしては、コアめの趣味。)

ネットサーフィン(死語)をしたり、
人生の先輩ばかりの訳わからない
コミュニティ(チャット)に参加したり、
オンラインゲームをしたりしていました。

特にオンラインゲームは、結構やっていました。
当時DreamCupというTPSサッカーゲームがあり、
個人運営のゲームで、
アクティブユーザも最大100人ぐらいの
小さなゲームでしたが、
そこで形成されるコミュニティ(クラブチーム)、
本当のサッカーのように
経験がスキルになるゲームの完成度にハマって、
ひたすらやっていました。
もしやっていた人がこれを見ていれば、
コメントや何かしらの方法で連絡ください。

と、のんきなことを書いてますが、
時々、荒れることもありました。
社会から外れてしまった
ストレスと向き合っていると、
少なくない頻度で頭がパンクします。
実家の壁にはいくつか穴をあけました。
ごめんなさい。

どんどん荒んでいく私を見ていた親の気持ちを考えると、
またなんとも言えない気持ちになります。

なんとも言えない気持ちをなんとも言おうとすると、、、愛。(ださい)

過ぎ行く日々

それからの日々を思い出そうとしても、
もうタイムマシーンのように
あっという間です。

普通に生活していれば、
中二のときの中二病の思い出とか、
高校受験のときは大変だったとか、
高校で初めて彼女ができたとか、
その時々で思い出があるんだろうなぁと思います。

でも、私にはそんな青春が全くありません。

ひきこもりの期間は、ただ一つの時間です。
私の場合は5年間だったので、
5年でひとつの思い出。
5年間の中で何をしていたかだけです。

とにかくPCに向かっていたこと。
定時制高校に一瞬入ったけど、
リア充に囲まれて死にかけたこと。
一回り下の弟の面倒を見ていたこと。
それだけです。

青春とはなんだろうか。
ないものねだりかなと思いますが、
とても楽しそうなイメージです。
それがない自分は、
何かが欠落しているのではないかと
答えのないのない問いをしている
時期もありました。

ひきこもりになったので、
日々のメリハリは幾分少なかったかもですが、
それが私の過ごし方だっただけです。

もしかしたら、何か欠落しているかもしれません。
コミュニケーション能力に、
致命的な問題を抱えているかもしれません。

過ぎ行く日々を考えても何もないので、
そこから得たプラスもマイナスも
携えて生きていくだけです。
今自分が何を持っているんだろう、と
棚卸しをするのはすごく良いことだと思いますが、
それをどこで得たのかはどうでもいいです。
これから得たいものに目を向ける。

過ぎ行く日々で得たものはなんだろう。

今回はここまでにします。
次回は、社会復帰した経緯や今に至るまでの思いを書きます。

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