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【中国語は奥深い!】No.2 今すぐ使えるスラング①

みなさんこんにちは、竜馬です!

さて、シリーズ【中国語は奥深い!】第二回。今回のテーマは中国語のスラングです。

中国語に限ったことではなく、どの言語にも「特定の界隈でのみ通じる言葉」があります。第二言語学習者からすれば、そんな言葉使わないでくれよ、と嘆きたくなるんですが、うまく使えるとグッと距離が縮まるのがスラングのいいところ。

語学検定試験や参考書から一歩飛び出して、実際にネイティブと会話するとなれば、カジュアルな表現や省略表現にいっぱい出会うはずです。華流の映画やドラマを見ていても、そんな表現をよく目にします。このシリーズで二回に分けて、合わせて10個の大学では教えてもらえないスラングを紹介していきます。

中国語でスラング俚语と言います

①电灯泡(dian deng pao)

电灯泡は直訳すると電球です。そう、あのエジソンが発明した丸い電球。

ご飯を食べるにせよ、本を読むにせよ、知らず知らず生活の中に溶け込んでいる存在という意味合いから転じて、付き合っている恋人二人がイチャイチャしているところに居合わせている第三者という意味で使われています。しかも若干、邪魔者というニュアンスを帯びています。

動詞は「~になる」という意味の「当」と共に使います。

Ex) 你们三个人一起去吃饭啦? 当电灯泡的感觉怎么样?

→ 三人で一緒にご飯に行ったの? 恋人二人に挟まれてる感じはどう?

残念ながらしっくりと当てはまる日本語訳が見つからないのですが、ニュアンスを掴んでもらえたらと思います。こういうシチュエーションがあれば思い切ってぜひ使ってみてください。


②绿帽子(lü mao zi)

绿帽子の直訳は文字通り、緑色の帽子、という意味です。聖徳太子が作った冠位十二階にて、役人の位の高さを色を使って振り分けたのと同じように、中国でも古くから(春秋時代から)、色のよって官僚の尊卑が決められていました。赤、黄、青のような原色は位が高く、緑のような混色は位が低いと見なされていたようです。

その緑色が持つ卑しいニュアンスから派生して、恋人や夫婦といったパートナーのうち、浮気や不倫をされた方を指して、緑色の帽子を被っているという使い方をします。なので、動詞は「被る」という意味の「戴」と一緒に使います。

Ex ) 听说你被女朋友戴绿帽了,别伤心,想开点。

→ 彼女に二股されてたらしいな 落ち込むな 気軽に行けよ。

華流の恋愛ドラマでは、よく耳にする表現なので、出会った際には思い出してみてください。


③上西天(shang xi tian)

西の空に上がる? 実はこの言葉、中国の宗教観をよく反映しています。インド地方は昔、天竺と呼ばれており、仏教の発祥地でした。唐の時代になると、中国の高僧たちが仏教のルーツである本場の経典を求めるために、中国の西側にあたる天竺へと旅に出ました。その旅の記録は「大唐西域記」として残されており、後に多くの刺激要素を加えたおとぎ話として「西遊記」が生まれました。(筆者は小さい頃テレビで「西遊記」を見るのが大好きでした)

天竺は仏教の起源の地だったので、西側の世界は仏たちがいる極楽だと考えられていました。そこから、「死ぬ」の婉曲表現として、「上西天」が使われています。

Ex ) 昨天我喝酒喝了太多,差一点要上西天了。

→ 昨日お酒飲み過ぎて、もうちょっとで天国行くところだった。



④说曹操,曹操到(shuo cao cao,cao cao dao)

曹操の噂をすれば、曹操がやってきた。と訳せるので、なんとなく想像がつきそうですよね。噂をすれば影がさす、という意味で使われています。三国志演義の話の中で、味方軍が窮地に陥った時、タイミングよく曹操の援軍が現れ、危機を脱したエピソードからこのフレーズがきています。

英語にもこんな表現があります。Speak of the devil (and he shall appear). 悪魔の噂をすれば(現れる)。  

では、例文行きましょう。

Ex) 怎么巧! 我们刚说曹操,曹操就到了!

→ そんな偶然ある!? 俺たちちょうど噂してたんだよ!



⑤双十一(shuang shi yi)

では、最後はタイムリーな話題を。

双十一はダブルの十一ということで、11月11日のことを指します。日本では、ポッキーの日として定着していますが、その頃中国では年に一度の大バーゲンが開催されています。その由来がまた面白い。

11月11日は別名、光棍节とも呼ばれていて、「光棍」はピカピカに光る棒という意味から、独身者のことをいうこれもまたスラングです。そのため独身者どうしが集まり、婚活パーティーを開いたり、贈り物を交換したりする活動が、「双十一」という言葉が定着する前からありました。その活動を見越して、中国の大手ITグループ「アリババ」が「双十一」というキャッチコピーを引っさげ、バーゲンセールを始めたと言われています。

今やアリババは毎年11月11日に最大の売上をあげていて、ポッキーも11月11日は普段の約3倍の売上を記録しているようです。グリコもアリババも記念日マーケティングをうまく利用していますね。

もうすぐ「双十一」が中国に来るので、ショッピング旅行の際使ってみてはどうでしょうか?


では今回はここまで。いかがでしたでしょうか。

次回も今すぐ使えるスラングの続きを紹介したいので、お楽しみに!!

君に幸あれ!!!