トマトソースはパスタにアレンジに大人気!【保存版】
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1. タマネギでコクを調整する
2. 塩味をしっかり付ける
3. たっぷりのオリーブオイルで酸味と塩味を包み込む
イタリア料理には欠かすことの出来ないトマトソース。
トマトの原産国はペルーのアンデス山脈でイタリアに入ってきたのは1800年代の頃ですので、トマトを使ったイタリアンの歴史はその絶大な知名度の割に意外と浅いんですよね。
しかし味は折り紙付き、科学的にもトマトにはアミノ酸の一種であるグルタミン酸が豊富で、肉や魚に含まれるイノシン酸、キノコ類に含まれるグアニル産、貝類に含まれるコハク酸などと組み合わせると相乗効果もあると言われています。
もくじ
■仕込みが大事
本場ナポリはサンマルツァーノ種で
様々なトマト
市販の缶詰でも美味しく作れる
■作り方
材料(コンテナ大一杯分)
作り方
■カロリー
■上手に作るコツ
素材の持つ力をぶつけ合わせる
ハーブを使い分ける
■様々な種類の作り方
■作り置きだからこそ注意すべき事
オススメのオリーブオイル
■仕込みが大事
缶を開けてパスタを炒めてるフライパンの中にカット・トマトをドボドボ入れたりすると、料理のポテンシャルを最大限には引き出せません。
何故ならトマトが美味しく煮詰まる頃にはパスタはフニャフニャ、煮えたぎって野菜はグシャグシャ、肉はボソボソになってしまうからです。
トマトソースはそれだけをスプーンで掬って食べても美味しいように、『予め作って仕込んでおくもの』なんですね。
もちろん適当に作ったんじゃ美味しいトマトソースは出来ません。
作り手が各食材の役割を意識しながら、それぞれが個性を発揮出来ているか確認しながら、少しずつ少しずつ鍋の中の食材が美味しくなっていく、それが煮込み料理なのです。
本場ナポリはサンマルツァーノ種で
トマトソースと言えばナポリ、イタリア南部のお家芸とも言えそうなものですが、地元ナポリで原材料として使われている有名な品種は【サン・マルツァーノ】という種のトマトで、日本の桃太郎種と違ってかなり肉厚なものになります。
どちらかというとパプリカみたいな見た目で、酸味が強く塩とオリーブオイルに負けない強さのあるトマトですので、しっかりとぶつかり合って美味しいトマトソースが出来るわけです。
水気が少ないので現在では品種改良が行われたものが一般的だそうですが、サン・マルツァーノはナポリ近郊の町の名前でして、その呼び名とは別に【ポモドリーノ・ア・フィアスケッラ(フラスコ型のトマト)】という名前もあります。
様々なトマト
日本でトマトと言えば桃太郎一辺倒といった感じですが、世界には何種類もトマトがあります。
イタリアにはスペインから入ってきたユダヤ人が持ち込んだと言われていますが、ナポリ有するカンパーニャ州とエミリア・ロマーニャ州が産地として有名で、トマトソース用に使われるのは主に【ペリーニ】【ポモドリーノ】の2つのタイプです。
細長く水気の少ないトマトを総称してペリーニと呼び、サンマルツァーノ種の他にローマ種やナポリ種、ヴェスヴィオ種、ヴェントゥーラ種など土地によって様々あるようです。
他方、ポモドリーノは丸型のトマトで大きいものから小さいものまでみんなポモドリーノなんですね。
もちろん、生食からソースまで様々な使われ方をします。
市販の缶詰でも美味しく作れる
サンマルツァーノ種のトマトは日本ではなかなか手に入りません。
市販のトマト缶にはpH調整剤などが入っており、中にはクエン酸を加えているものもあります。
しかしレストランが業務用の安価な食材で美味しく作れているのですから、私たちにも同じように作れないはずがありません。
無い物ねだりをしても仕方ありませんので、とりあえずは同じ食材を最大限活用するところから始めましょう(笑)
■作り方
材料(コンテナ大一杯分)
・カットトマト缶 1缶(400g)
・ニンニク 2片
・玉葱中 2個(大1.5個)
・白ワイン 50ml
・オリーブオイル 大さじ5
・塩 小さじ2
・ローリエ 1枚
・(お好みでローズマリー1本もしくはバジル1掴み
作り方
①フライパンにみじん切りにしたニンニクとオリーブオイル大さじ3を入れて中火に掛ける。
②ニンニクが軽く焦げた匂いを醸してきたら、焦げ過ぎないうちに玉葱を加えて飴色になるまで炒める。
③②に白ワインを加え、水気が半量になるまで軽く煮詰める。
④カットトマト缶、ローリエ、たっぷりの水、塩を加え、中火で煮込む。(約50分)
⑤水気が切れてきたらローリエを取り除き、火を弱火にして引き続き煮詰める。
⑥ドロドロに煮詰まってきたらオリーブオイル大さじ2を回し掛け、オイルがトマト色に染まって馴染んだら火を止め、完成。
■カロリー
りょうりんの基本のトマトソース(コンテナ大一杯分)のカロリーは大体、814キロカロリーくらいです。
■上手に作るコツ
素材の持つ力をぶつけ合わせる
トマトの酸味と塩気をぶつけ合って、パンチが効かせるのが極上のトマトソースを作るコツです。
たまねぎの甘味にオリーブオイルの濃厚さが加わり、トマトの酸味とミネラルをたっぷり含んだ塩がぶつかり合う……食材が互いに殺し合うことなくそれぞれが主張して、なおかつ引き立て合ってこそ出来るのが美味しいトマトソースなんです。
これを煮込み料理やスープに加えればバッチリ味が決まり、パスタに絡めても薄まって味がボヤけたりしませんので料理に塩を入れ忘れる心配がないというメリットもあるわけです。
いやホント、プロの方ならなおさらご理解頂けるかと思いますが、塩加減とか塩の入れ忘れとか、致命的ですよね(笑)
ハーブを使い分ける
トマトソースに使う汎用性が高いハーブは主に【ローリエ】【ローズマリー】【バジル】の3種ですが、バジルは火を止める直前に入れないと香りがかなり飛んでしまいますので、ストックにするトマトソースに使うならローズマリーがオススメです。
もちろん、基本のトマトソースですから必ずしもハーブは入れる必要ありません。
オレガノは基本的にドライで使うもの、タイムは臭み消しとして使うものなのであまり汎用性があるとは言えないでしょう。
ピッツァ・マルガリータやチーズを使わないトマトソースのパスタなどにはバジルが重宝されますが、肉料理にはオレガノ、トリッパにはミントを使ったりしますね。
■様々な種類の作り方
・ポモドーロ【Pomodoro】
基本のタマネギを合わせただけのもの。
・マリナーラ【Marinara】
ニンニクの香りが潮風を思わせる、あまり煮詰めず水気を残した主にピッツァに用いるもの。
・アマトリチャーナ【Amatriciana】
グァンチャーレを加えて熟成豚の旨味を移したしたもの。
・ボンゴレ・ロッソ【Vongole Rosso】
アサリを加えて出汁の風味を加えたもの。
・アラビアータ【Arrabbiata】
唐辛子を加えて辛くしたもの。
・パイヤータ【Pajata】
アラビアータに牛の小腸のぶつ切りを加えたもの。
こんな感じでパスタのソースだけでもヴァリエーションはとても豊富です。
しかしこれらの味の決め手は全て【基本のトマトソース】にあるのです。
トマトソースは材料も高いものではないので、たくさん作ってケチらず豪快に使うのが料理を美味しくするには一番です。
ここを押さえるとイタリア料理がグッと楽しくなるので、ぜひともあなただけの極上のトマトソースを見つけて欲しいと思います。
■作り置きだからこそ注意すべき事
オリーブオイルはエクストラ・ヴァージンでなくとも大丈夫です。
酸化の度合いによってエクストラ・ヴァージンとかピュア・オリーブオイルとか数種類あるんですが、結局煮込んでしまうので新しくて新鮮なオイルであればどちらでも構いません。
ただし、格安のオリーブオイルは特殊な製法で作られているものが多く古くなるのが早かったリ酸化が進むと変な臭いがして風味が不快になったりするので、しばらく使ってなくて怪しいオイルは破棄してフレッシュなものを使うようにしましょう。
オススメのオリーブオイル
何と言っても絶対的にオススメなのは【フラントイオ種のEXVオリーブオイル】です。
初めての出会いはフィレンツェ、店主らしき初老のギャルに「フラントイオのオリーブオイルが欲しいんだけど、ある?」と尋ねると「もちろんあるよ」と彼女はニッコリ。
円換算すると当時4,400円くらいしたのでよく考えてみたら大出血サービスもいいとこですが、東洋の美しい高等遊民だった当時の私は気前良くお金を払ってギャルにお礼を言いました。
「グラッツェ(なに、全ては為替が悪いのよ。ブー垂れた鼻血はアドリア海に流すさ)」
ギャルからもキュートなしゃがれ声の「グラッツェ!(あんたイイ男だね!)」が聞けたので、まぁ良しとしましょう。
この話を聞いて「う~ん、いくら何でもちょっと高過ぎるんじゃない?」と思われた方もいらっしゃるでしょうが、私はイタリアに行く前から
「絶対にトスカーナ州でフラントイオ種のオリーブオイルを買ってくる!」
と心に決めていましたので、値段など多少高くても構いませんでした。
なにしろ都会のど真ん中に暮らしているこの私が、探せども探せども日本ではお目に掛かる事はなかったのですから。
結果?
大満足ですよそりゃ、良い意味で期待を裏切ってくれたので場外ホームランですハイ。
小さな種類のオリーブだとやや酸味が強くて喉越しが痛い感じがするのですが、フラントイオ種のオリーブはラグビーボールのような形をした大粒の種類で、酸味はまろやかで口当たりは優しく、サラダにそのまま掛けても後味が爽やかなのが特徴です。
自信を持ってオススメ出来る逸品ですので、興味がありましたらぜひ探してみてください。
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