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<太陽光発電>自家消費型を導入して約5年、見えてきた課題と効果とは

今日は、自家消費型太陽光発電設備を導入して約5年3カ月が経った案件の、導入後の課題と効果についての記事をご紹介したいと思います。

キユーピーの五霞工場では、約300kWの自家消費型太陽光発電設備を導入しており、2016年12月に稼働してから、約5年3カ月が経ったそうです。


発電量は年によって大きく異なり、予想発電量を大きく上回る年もあれば、大きく下回る年もあったようです。

太陽光パネルの表面を洗浄した年とそうでない年で、発電量の差が明確だったことから、今回の原因は太陽光パネルの汚れにあると結論付けられたようです。

記事では、「屋根上のため、地上設置型に比べると設置角が浅く、雨水で流れる効果が小さいためとみている。」と書かれていました。

屋根勾配レベルの角度でも雨水でしっかりと流れるように、パネルのフレーム部に切り欠きが入ったパネルもあるので、そういった商品を選定すれば、今回のような課題は回避または影響を軽減できそうですね。

逆に、そういったパネルを使っていないと、地上設置型であっても、パネル端部のフレーム部に汚れが溜まりやすくなり、発電量が大きく落ちる可能性があるので注意が必要です。

また、今回のような食品工場の場合、屋根上の排気口から油分を含んだ空気が排気されている可能性があります。

そういった排気口の近くにパネルを置くと、表面に油分を含んだ汚れが溜まり、雨水では流れにくくなる可能性があるため、パネルの設置場所の選定も重要です。

一方、発電以外の良い効果として、太陽光パネルの遮熱効果があったことが記載されています。

これは以外と知られていない太陽光発電を設置するメリットの一つで、実際に私も遮熱効果が出ている現場をいくつか見たことがあります。

これはパネルによって屋根への直射日光を防げる点と、パネルと屋根の間に空気層ができることで断熱効果が高まることで生まれるようです。

なかなかこの効果をシミュレーションすることは難しいのですが、メーカーによっては大まかな効果を定量的に示してくれるところもあるようです。

程度は大小あるにしても確実に現れる効果ですし、導入の際には頭に入れておきたいですね。

また、今回の記事では触れられていませんでしたが、パワコンも発電量を左右する重要な機器の一つです。

日頃の点検・清掃や、ファン等の消耗品の定期的な交換によって、温度上昇による発電効率低下や予期せぬ不具合の可能性を軽減できるので、導入の際にはこちらも計画しておきましょう。

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