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映画感想 『アントニオ猪木をさがして』

 誰もアントニオ猪木をさがしてないよねっていうのが、映画を観終わったあとの率直な感想でした。

 途中に3回挟まれる寸劇も、どういう意図なのか全く理解できず。アントニオ猪木に力を貰ったということを伝えたいとしても、ドキュメンタリー映画という体裁の中で、しかも何故寸劇でそれを伝える必要があるのか、納得できないというよりも、理解できないという感覚です。

 選手をはじめとしたインビューも、何に焦点を当てているのか、何を聞き出したいのか、ぼんやりしているというか、元々何の意図もありませんよと明言する方がしっくりくるかなと思わせるくらいです。

 アントニオ猪木というプロレスラーを題材にしたいのか、猪木寛至という人間を題材にしたいのか、そこだけでも明確にしておいた方が、本作内でプロレスを指して言われる「虚実」の行き来をもう少し明確にできたんじゃないかと思いました。

 線引しておかないと、ここからが虚、ここからが実なんて、天才でもない限り掴めないでしょうし。ましてや、見せる相手は私のような素人ですからね。

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