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働きたくない(転居 その1)

 私はずっと大阪市内で育ちました。いつ頃からから、そう20代の半ば以降くらいから、仕事や遊びで頻繁に東京に行くようになってから、それまで大阪人特有(笑)のアンチ東京派だったのに、急な宗旨変えのように東京大好き人間になってしまったのでした。

 都会が大好きで、山や川が見える風景よりもビル群が見える風景の方が落ち着くタイプだった私は、いつしか東京に一度は住んでみたいと思うようになっていました。

 批判を承知で書けば、日本で都会と言えるのは東京(23区内)だけだと思います。そういう発想なので、都会好きとして住みたいとなるのは当然だったのでしょう。

 ただ、東京に住むには、家賃の高さと、働きたくない病に罹患している私は仕事という面でのネック、障壁がありました。また、一度東京に仕事関係で住むという機会が訪れたのですが頓挫してしまったという経験も、二の足を踏む要因になったと思います。

 それから何年も経過し何度も東京に行くうちに、家賃は高いかもしれないけど、それ以外の物価自体は大阪とさほど変わらないということに気付きました。コンビニは大阪でも東京でも値段は同じだし、有名ファストフードチェーン店の値段も同じ(マクドとかは今は店舗によって異なることがあるようですが)、交通費は電車に関しては東京の方が安かったりしますし、網が発達しているので便利なことから、結局安上がりに移動できるよねってことに。

 そういったこともあり、東京に行く度に住みたいという気持ちは高まっていきました。大阪への帰りの新幹線の中から見る東京の風景に、なんか心ごと持っていかれそうな感覚に何度も何度も陥りました。

 そして、コロナ禍を迎えます。それまで、年に2回から4回程度、東京に行く(仕事も込み)ということを10年以上続けていた私は、ぷっつりと東京との縁が切れてしまうのでした。

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