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「働かざるもの、食うべからず」は古い。

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

波頭亮

経営コンサルタントである波頭亮さんが、これからの世界を変えていくかもしれないAIとBIについて、技術的特徴・メリット・デメリット・それによってもたらされる変化などをとてもわかりやすく買いている本です。

学術論文とビジネス書籍(具体的な線引きはわからないけど)の中間みたいな距離の取り方で、自分としては非常に興味を持って読める本でした。

以下は、思ったこと。

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・AIの進歩

単純にAIの歴史とか技術的進歩について無知だったので、非常に面白かったです。今は、AIの第三の波らしい。最初に、「AIにも人間と同じように”学習”させればいいんじゃない?」って考えてディープラーニングを思いついた人はマジですごいと思います。これが第三の波を作っているらしいです。



・汎用型AI

今は”特化型AI”。でも、そのうち翻訳も身体的動作も計算も全部こなせるような汎用型AI”強いAI”って言うらしい。)が出てくるそうです。今の特化型AIが主流な限りは、人間の労働がAIに取られるという予想はまだ現実味がないですが、こっから汎用タイプが出てくると、”強いAIが弱いAIを操作する”っていうことがありえてきて、どんどんくるなと思いました。



・なぜAIによる労働代替が悪なのか?

めちゃめちゃ共感した部分。総生産量は変わらず、必要な人員が変わらないということは、一人当たりに対する生産性が猛烈に良くなったってことで、なぜそれが世間一般では「悪いこと」になっちゃうのかな、って思いました。

→それは多分、「労働は生きるためにするもの。」「職を失ったら生きていけない。」っていう価値観があるからではないでしょうか。筆者的には、後者の不安はBIによって取り除くことができるし(財源も現実的に可能である。)、前者の価値観は、今後どんどんなくなっていくと述べられていました。(生きるためのlabour,workから、お金をもらえなくても楽しんで出来るようなactionへ。)

「AIに仕事取られたー。ラッキー。好きなことしよー。」くらいでいいんですよね。そんで、その不安をより少なくしてくれるのがBIなんですよね。



・働かざるもの、食うべからず

これもさっきのと似てる考え方ですよね。資本主義経済において、労働力がなければ経済は動かないし、発展もしない。それに西洋の”労働”への価値観が相まって、絶対的な考え方になってるんだと思います。

でもその時代は終わるそうです。少なくとも、さっき言ったように、「全ての人がやりたくないことをしてまでも生きるために労働すること」はここ数十年でなくなると思います。価値観のアップデートは、今まで時代を変えるイノベーションとともに行われてきました。(蒸気機関による圧倒的な生産性の向上とか)

現代、もしくは数十年後にくると予想されるシンギュラリティは、そのレベルでの変化を起こす潜在性を持っています。その時に、ユートピアがディストピアにならないためにも、BIが必要なんですね。

→この理由について疑問に思った方は、ぜひ一回本を読んでみてください!→amazonサイト


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