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イソップ童話「犬と肉」

私が好きなイソップ童話「犬と肉」
いつ見ても「自分やん」て思う

肉が好きな犬が歩いていると肉が落ちている。
大きな肉でそれを見つけた犬は、ルンルンでそれをくわえて持ち帰っていた
川を渡る橋に差し掛かったところで
犬はふと水面に映る、肉をくわえた犬の姿を見つける。
うらやましく思った犬は、その肉を奪おうとして、水面の中にいる犬に向かって、吠えようとした。途端に自分がくわえていた肉は、川の中に落ちて、
水面の中にいる犬も肉をくわえていなかった。
犬が肉を奪おうとした水面の中にいた犬は、実は自分自身が水面に映った
姿だったことに、自分の肉を失ってから気が付いたというお話。

二兎を追うものは一途を得ずという日本のことわざもあるが、
多分これは少し違う。

この話は、すでに自分が持っているものがあるのに、
さらに欲深く他のものも手に入れようとしてすべてを失うという話で、
「足るを知る」ができていないから起こること
自己理解、状況の認知ができていないから起こったこと。

私も外へ外へ何かいいものを探しにいくけれど
自分の中のことは全然理解できぬまま
すでにあるものを失って気が付く。そして忘れて繰り返す。
本当に私の姿と重なりすぎて、何も言えないくらいである。

でもこの逸話が好きだ。