妻への密かなる復讐
サムギョプサルが食べたくなったので妻と食べに行きました。場所は武蔵境。
ランチでひとり1500円くらいだったのですが、あれ、以前より値上がりしたなーと思いましたね。前は1200円くらいだったイメージです。
脂のノった分厚い豚肉。それとキムチとネギをサンチョで巻いて、ごま油に浸して食べました。うまい。うますぎです!やはり脂はうまいのです。ヒヒヒ。
お客さんはどんより天気にもかかわらずちらほらといて、窓側の席はすべて埋まっていました。
妻と私は黙々と食べます。肉が少なくなるとごはんを鉄板に追加して焼き飯にしてもらいました。
ふと前を向いて妻の顔を見たときに、あることに気がつきました。顔にになにかついてます。ごはんつぶのようなものが頬に付いているじゃないですか。
私は注意しようとしましたが直前でとどまりました。
なぜとどまったかというとズバリおもしろかったからです。
「ふふふ、ヤツめ、アラフォーにもなって頬にごはんつぶを付けて一心不乱に食すとは、、、なんという愚かさ」
そう思うと日頃の妻へのストレスをここにぶつけて、あざ笑ってやろうと放置することにしたのです。
すると彼女はまんまるの頬にごはんつぶを付けたまま、昔の韓国旅の話をするじゃありませんか。カジノに行っただの、エステに行っただの、酒場を飲み歩いただの。
ああ、どうでもいい話を得意げに話すのです。
わたしはそんな話を聞くふりをして、ずっと彼女の右頬についたごはんつぶを見つめながらニヤニヤします。
「はははは、まるで説得力がないぞ。このごはんつぶっ子よ。。お主はまだまだ未熟者なのだ!」
そう思うと思わず笑いが込み上げそうになるのでグッとこらえます。
途中店員さんに彼女は「サンチョください!」とおかわりをしていたのですが、その食いしん坊っ気たっぷりの顔と米に爆笑してしまいそうになりました。
結果彼女はお会計になるまで、自分の顔に付いたごはんつぶに気がつかず、最後に出るときになって「あれ」って感じで頬を拭っていました。
フハハ、お主は知るまい。この私が終始あざ笑っていたことを。しかもこのひとときは墓場まで持っていくのだ。キラッ。
私は「おいしかったねー」と言うと、彼女は満足そうにほほ笑みました
ああ、この世界は美しい。とてもすがすがしい1日でした。
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