雪肌精|プロモーション戦略を徹底分析
今回は、「雪肌精」です。
1985年に発売した弊社を代表するロングセラーブランド。
和漢植物を使った処方で、雪のような透明感をかなえてくれる化粧水。日本での認知率は、羽生結弦さん、新垣結衣さんをはじめとする、有名人をCMで起用し、80%近くを獲得しています。
前年比で7ポイントを上回り、男性のお客さまの購入も130%強の増加となったプロモーション戦略
について、徹底分析していきます!
雪肌精のプロモーション戦略
雪肌精のいちばんの課題は、
化粧水の薬用 雪肌精がずっと1本足で支えてきており、そこから脱却できていなかった点
だったそうです。
そこで、雪肌精ブランドの各商品でブランディングを行うのではなく、
「雪肌精」を1つの大きな傘として、コミュニケーションしていく
ことを決め、今までのブランド資産を丁寧に抽出しながら、1つの大きなブランドとしてのたたずまいを作って行く戦略。
具体的な施策
テレビCMによるプロモーション
テレビCMでは、社会に対する強いメッセージを発信。
羽生結弦さんと新垣結衣さんを起用し、ブランドとしての方向性を示した。
羽生結弦さんは、
「雪肌精に男性用はありません。」
という言葉で、ジェンダーレスを訴え、
新垣結衣さんは、
「おすすめの年齢はありません。」
という言葉で、エイジレスを訴えた。
これまでのスキンケアブランドにはない、インパクトのあるメッセージは、社会に衝撃を与えた。
ただ、そのブランドメッセージが、ブランドの方向性を指し示し、多くの共感を得ることに成功している要因ではないかと思います。
Webによるプロモーション
羽生結弦さん、新垣結衣さん、永野芽郁さんを起用して、
「#きき化粧水」
というコンテンツを設計。
雪肌精で発売している3つの化粧水がどの化粧水かを当てるというゲームだが、
「私もやってみたい!」という視聴者の声を呼び、話題となった。
3人とも、それぞれの化粧水に対して、それぞれの感じ方や、それぞれのメッセージがあり、自分が体験しているような感覚になれる。
店頭でのプロモーション
これまでのプロモーションは、ターゲットが曖昧で、むしろ、社会全体に対するメッセージが多かった。
それを賄うのが、この店頭でのプロモーション。
店頭では、ターゲティングをはっきりさせ、
「こういった肌質の人にはこれがおすすめ」
といった感じで、詳細にターゲットをカテゴライズ。
バランスの取れたプロモーション戦略。
プロモーション戦略の成功要因
上記のプロモーションが、なぜこれまでうまくいったのか、勝手に分析してみました!
媒体ごとにメッセージを変える
上記のプロモーション戦略は、まさに媒体それぞれの特性を踏まえた上で、バランスの取れたプロモーション戦略だったと感じます。
CMでブランドの方向性を示し、
Webで商品への興味づけを行い、
店頭でターゲットに合わせた商品をレコメンドする。
それぞれの媒体がそれぞれの役割を果たしている感じが、本当に素晴らしいなと感じました。
それぞれの媒体の強みを活かし、雪肌精としてのあらゆるコミュニケーションを獲得した結果が、数字として表れているのです。
社会への強いメッセージ
「雪肌精に男性用はありません。」
「おすすめの年齢はありません。」
CMで聞いたことのないメッセージ。
ただ、この強いメッセージこそが、ブランドの指し示す方向性を明確にしています。
数あるスキンケアブランドの中でも、選ぶ理由の一つとして、
ブランドの文化やコンセプト、そして方向性
は一つの重要な選択肢となっています。
だからこそ、この強いメッセージには、根強いファンが生まれる戦略になっていると考えます。
見る人が参加したくなるコンテンツ設計
このブログ内で何回もお伝えしていますが、
SNSはコミュニケーションツール
SNSの滞在時間がこれだけ長くなっている現代では、
見ている人が参加したくなる”スキ”
が肝心なんです。
この「#きき化粧水」という企画は、まさに”スキ”の作り方が上手だと感じました。
動画を見ている時間は、自分も体験しているような感覚に。
動画を見終わったら、「自分も体験してみたい」と思える。
体験したくなる、参加したくなるコンテンツの設計が、本当に素晴らしい。
必ず”スキ”が必要なんです。
バランスの取れたプロモーション戦略
今回の雪肌精のプロモーションは、
各媒体の特徴を理解し、
雪肌精という既存のブランドをうまく抽出しながら、
あらゆるブランドメッセージを伝えている。
コミュニケーションも取れている。
まさにバランスの取れたプロモーション戦略です。
これこそが本当のブランド作り。
ぜひ、各媒体の特徴をうまく掴めていない人は、参考にしてみてください。
参考サイト/画像引用元
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