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「人生を変えた一冊」りょーくんの思いつき vol.5

2本目の募集テーマ投稿になります。

「人生を変えた一冊」ということで、本についてのお話になりますね。

まず前提として、私は本よりも漫画のほうがよく読みます。大学生になってから自分の趣味で買った本は10冊もありません。もう、ほとんどが漫画です。割と古めの漫画ばっかりBOOKOFFで買っています。

そんな私が「この本を読んで人生が変わった」となったのは、どの本なのか。正直ぜんぜん思い浮かばなかったのです。そんなに没入して本を読むこと自体が少ないですね。あまり主人公の心情に入り込めないタイプです。

ただ一つ、私の約22年の人生の中の10年ほど、マイ面白い本ランキングNo.1の座に居続ける本があります。

それが「妖怪アパートの幽雅な日常」シリーズです。

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文庫版1巻の表紙です。

主人公の稲葉夕士は中学1年生の頃に両親を交通事故で亡くします。それからはおじの家でお世話になり、肩身狭い思いをしていました。夕士は第一志望の商業高校に合格しますが、入る予定だった寮が火事で全焼したとのニュースを見て、一人暮らしを決意します。しかし、ただの高校生のバイト程度で住める部屋が見つかりません。しかし、不思議な出来事がきっかけで出会ったのが寿荘。通称「妖怪アパート」でした。

夕士はそのアパートの住人や人ならざる者との出会いを通じて、自分の生き方について考えます。また、偶然の出会いから夕士自身も不思議な力を得てしまい、そのせいでさまざまなトラブルに巻き込まれたり…!!!

というのがあらすじとなります。


初めて読んだのは中学1年生の頃です。幼い頃はそれなりに読書をしていました。しかし、何かを考えさせるようなものは読んでいませんでした。そんなときに、叔母が私に貸してくれたのがこの本でした。

主人公は1巻の時点では高校1年生で、当時の私より少し年上という程度でした。しかし、私の何倍もしっかりしていて将来のことも考えていました。私の中の高校生像は夕士でした。

そのしっかりした性格は両親を亡くしたところからきています。早く立派な大人になって、両親を安心させたい。また、いつまでもおじおばに世話になっていられない。環境と出来事が夕士を無理に大人にさせているのです。

ただ、妖怪アパートに住む人々と人ならざるものは、そんな夕士に対して様々な問いかけをしたり、貴重な体験を与えたり、試練をぶつけたりします。また、小学生の頃からの親友である長谷との関係性にも夕士は悩みます。とにかく物語を通じて夕士はいろんなことで何度も何度も悩んで苦しめられ、その度に答えを見つけて成長し強く大きくなるのです。


私の両親は健在で、親戚にも特別負担をかけたりはしていません。しかし、しかしというか、だからこそ、その環境に甘えてフラフラと何も考えずに生きていました。

「妖怪アパートと幽雅な日常」とその主人公「稲葉夕士」との出会いから私は次のことを学びました。

「強く生きるとは何たるか」
「幸せとは何たるか」
「出会いとは何たるか」

私は夕士と同じ経験はできない。しかし、いろんな経験をするというのは生き方次第でどうにでもなる。だからこそ、どんなことでも挑戦したり、どんな環境にでも飛び込んでみたり、いろんな人と話してみる。これらのことが私に様々な知恵や知識、考え方を伝えてくれる。そんな中から自分はどんな人生を歩むのか考えよう。

こういったことを学んだわけです。


独りよがりな考えほど怖いものはありません。無限に広がる可能性を自ら潰しているものと思います。夕士も物語の終盤で、そんなようなことを考えて新しい道に進んだ結果、想像もしていなかった人生が幕を開けるのです。

夕士は妖怪アパートでの経験から、こんなに面白くてスリリングで幸せな人生を送ったのだ。じゃあ私はこれからどんな人生を送ることができるんだろう。それを考えた当時中学生の私は無限に夢が広がりました。

そのワクワクとドキドキを胸に、来年からの社会人生活を生きていきます。


というわけで、vol.5「人生を変えた一冊」でした。

長い時間お付き合いいただきありがとうございました。

vol.6もどうぞよろしく。

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