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3月さいごの土日のワクワク感

3月も終わりに近づいてきた。桜が咲く中で雪が降るという、非日常に非日常が重なる中で、寒いので布団にくるまっていた。眠くてウトウトしていたら、今よりももっと若いかつての自分のことを思い出した。

あたらしい学校へ入る前や新しい会社へ入る直前の土日に、ワクワクと不安が入り混じった状態で「何が起きるんだろう」とワクワクしていた頃のことを思い出した。なにも経験がない頃は、未来はきっと果てしなく良いことが広がっているに違いないと期待していたし、可能性はずっと無限に広がっていると思っていた。

でも、実際に入学すると思い通りにならないことが多かったことまで覚えている。ぼーっとしていれば漫画やドラマで見る青春を送る展開がやってくると信じていたけど、どうやら見えない政治的な闘争に勝ったものだけが掴むイベントだったことを後々知ることになったことも。

あとは、親といっしょに桜が道沿いに咲き誇る歩道へ行ったとき、ちょうど桜が散る季節と重なり、落ちてくる花びらをひたすらにつかんでいた頃のことも思い出した。花びらはヒラヒラするうえに勢いよく握るとフワッとすぐいなくなってしまうから、掴むのに一苦労だった。だからこそ、手を開けたときにシワシワの花びらがおさまっていると「やった!」と達成感を覚えた。

かつては受動的に生きていても環境が変わる節目を経験できたから、「新しい環境に行ったら楽しいことがあるに違いない」と思う機会がまぁまぁあったのだなと思う。こういう思いを定期的に味わうために、環境を敢えて変える人もいるのかなと思った。同じ組織の中にいても異動が多ければ、環境の変化をいやでも味わえるのだろうけど。

仕事を辞めてから土日含めてカレンダーを意識しなくなっていたけど、世間ではすっかり新たな節目のようで。どうか、新しい環境へ入っていく人が、楽しく生きていけますように。生きていくと色々あるけど、この季節に感じたワクワク感や初心を思い出して、気持ちを切り替えて楽しく過ごせますように。

桜の見える場所でひとり夜酒したかったな。家で桜柄の発泡酒をあけて、楽しもうと思う。

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