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「ピント外れ」になってませんか?

子供に問題行動が見られた場合、どうしても当該の《子供》に焦点が集まりがちになります。しかし、親の問題、夫婦の問題が「子供の問題行動」という症状としてあらわれることもあります。つまり、子供自身に原因があるのではなくて、本当の原因は《親》《夫婦》の問題にあるのです。この場合、どんなに《子供》に焦点をあてて、とことん調べ尽くしても原因究明にはつながらず、どうしても対処療法ばかりとなり、いつまでも問題解決には至らないというスパイラルに陥ります。

これと同様に、私達の人生において起こる様々な問題もまた、多角的に物事を見極めていかないと、いつまでも対処療法ばかり、その場限りの問題解決、結局は延々と続いてしまう羽目にもなりかねません。「氷山の一角」という言葉があるように、私達は目に見えている部分にばかり意識がいってしまいますが、それよりも重要なのは、目に見えていない部分であり、そこにこそ問題の本質、根本があるのです。ただ、その部分と向き合うためには、それなりの覚悟が必要であり、生半可なことでは成し遂げられません。

仏教では、表面的な問題解決も教えますが、本来は問題の根っこから洗いざらい解決する姿勢を貫きます。とにかく病気さえ治ればいい、とりあえず願いが叶えばいい、というような安易な考え方ではいけません。なぜ病気になったのか、どうして願いを叶えなきゃいけないのか、その意義を探る必要があるのです。そうしなければ「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、結局は「元の木阿弥」になってしまいます。人生における種々の問題を対処療法的に解決するのではなく、仏教を通じて根本解決を試みましょう!

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