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ポジティブが怖い

自己肯定感が低くてネガティブだ。いつも悪い方向ばかりに考えてしまい、ビクビクしている。

そのせいか、ネガティブな人が
「ダメダメ、こんなこと言っていたら。自分を肯定しなきゃ!」
って言っているのを見るとすごく安心する。性格悪いかもしれないけど。

ポジティブな人はいいなあ、と思う。
でも、ポジティブ強者は怖くもある。

例えば、ケガをしたとする。切り傷でもなんでもいいけど、それを見て、
「よかったね! ケガがどんなふうに痛いか分かったじゃん!」
って言われたら怖くないですか。
自分で言うならいいんですよ、「こういう痛みもあるんだなって分かってよかった」って。
でも、他人から言われると口をふさがれるのだ。
「痛いと言うな」と言われるような気がして(この時点で捉え方がネガティブだと言われたらどうしようもないが)。

ポジティブなことは素晴らしい。でも、それを決めつけるのも、押しつけるのも良くない。逆も同じなんだけれど。

「痛いよね? 痛いよね? わああああん!」と他人に泣かれたら泣けなくなる。いやもう怪我している人を見たら「大丈夫? 手当しよ」だけでええやん、って話なんだけど。

もちろん、ポジティブな人がみんな怖いっていうわけじゃない。
「痛いよね、治ったら○○しようね」とか。優しいポジティブもある。
ポジティブな言葉を発している人だって、ずーっとそうだったわけではないし、辛かったり、俯いたり。そういう気持ちを知っていると、相手の気持ちも想像できるようになるんだよね。

どこかネガティブが悪とされていて、ポジティブが善とされている部分があると思うのだけれど、世の中はそんなに単純じゃない。
善と悪で分けてしまうから、良かれと思ってポジティブを押しつけてしまう人だっているし、ネガティブは委縮する。

励ましてもらうのが当たり前だと思ってまき散らすネガティブだってあるわけだし、ひとくくりにして「ハイ解決!」としてしまいたくないなあ。新型コロナに関してはポジティブとネガティブは表裏一体だと思うし。ひとつひとつの事柄についてちゃんと考えて言葉を発したいな、などということをこのご時勢に改めて実感するのだった。

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