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映画/Summer of 85(2020)/人を信じる条件とは

皆さん、こんにちは😆✨

 前回の記事で、別れの季節😢のお話を少ししまして、そして出会いの季節🌼を感じさせる気温に日に日になって来ています✨。「出会い」といえば聞こえはなんかわくわくしますが、正直私は新しい出会いが得意な方ではありません💦どちらかといえば、「新しい出会い」=「見知らぬ人物との遭遇」という感覚の方強く、特に好奇心より警戒心の方が勝る性格です😂

 さて、そんな性格の私にとって共感できる部分も多かった作品を今回はご紹介いたします。 
「Summer of 85」(2020)
 
この作品の原作はエイダン・チェンバーズ作「おれの墓で踊れ」で、今回は原作の内容も絡めてご紹介します。この物語はある16歳の少年のひと夏の青春を描いたストーリです。とっても簡単に説明しますと、主人公ハル(16歳)が自由奔放な少年バリー(18歳)と出会い、そして別れるまでの数週間の話です(原作と映画で多少違いがありますが、個人的には原作を綺麗にかつ魅力的に映画化されており、原作、映画どちらも大変満足できる作品です)。

 心があまりにも脆く危うい青春時代。ハルはずっと「心からの友人」を探し求めていて、そのあまり、友人をつくることができません。ハルは新しい出会いがあると度々このような疑問を自分に投げかけます。

「この人をどうやったら信頼することが出来るだろうか。」
「この人は本当に信頼しても大丈夫だろうか。」
「僕をまた、裏切るのではないか。」

 友人をつくろうとするたびに、心を開こうとするたびに、これらの疑問が頭をよぎり、一歩が踏み出せずにいます。

 誰もが、一度は経験したことがあるかもしれない感情。そして、「むやみやたらに人を信じるな。」と教わった人も多いのではないでしょうか。(小学校の登下校とか😢💦笑)
 さて、ここで私も疑問が浮かびました。

「どのような条件があれば人を信じられるだろうか?」

 さて、この物語ではここでハルは謎めいた少年バリーと出会います。正直、一番信用ならなさそうなミステリアスかつ自由奔放なバリー(危ないと感じていても、そんな人に惹かれていってしまうのは、人間の性でしょう)にハルはある誓いをさせられます。
 そこでハルはバリー質問します。

「どうやってそれを信じろって?」

ここでバリーはこのハルの質問に対して当然のように返事をします。

「考えてもそんなのわかんないよ。それは頭で理解できるようなものじゃないんだ。」

ハルはその一言でバリーを信頼することに決まるのです。

 人を信頼するということは、時に大変難しいことです。自分の心をさらけ出すということは、とても危ういことですし、怖いことだからです。
 しかしプライベートにおいても、そして仕事においても相手を信頼し、心を開くことは、有効的な関係を築き、そしてみかえりに相手に心を開いてもらうためにもっとも大切なことでもあります。なぜなら、プライベートも仕事上でも、すべての根源は信頼関係で成り立っているといえるからなのです。

 バリーの言う通り、その人を信頼できるかどうかに頭で考えうる基準や条件なんでないのかもしれません。むしろ人間が頭で考えうる条件なんてきっと浅はかなものなのです。
 人間は心底その人を信頼するとき、頭ではなく体全体を使って信頼するのかもしれない。だから、人は無意識にその信頼の感情を恐れ、しかしその信頼という感情の魅力で、より危うい人を信じようとする。それは、頭なんかで考えられる、理性でコントロールできるような簡単なものではなくて、もっと魅力的でコントロールが効かない人間の魅力的な本能なんだとおもいます。

だから改めて誰かを理性なんかに惑わされずに信頼してみたい。そう感じさせる作品でした。


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