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持ち上げない介助、スライディングシートの話をしよう

持ち上げない介助をしようなーんて言われてるものの、本当に持ち上げない介助ができている現場に出会ったことがない。

むしろ、道具を入れる余裕(予算)はない。人力でなんとかしろ。介護技術があればなんとかなる。って現場の方が多いような気がします。

まあでも、腰が壊れたら困るのは自分なので私は可能な限り道具を使うことをお勧めしてます。

限られた予算の中でも比較的導入しやすいのがスライディングシートだと思います。
滑りやすい素材を人の体の下に敷いて、小さい力でも人を動かしたりすることができるのです。

どんな風に使うかと言うと

①ベッドに寝ている人の位置を変える

寝た人間を動かすのは至難の業。確実に腰をいわす悪魔の介助です。
そんなん方法が悪いんだ、介護技術が足りないんじゃボケという理屈もあるかもしれませんが、専門技術がないとできないようなことを当たり前のようにさせる上にできないことを責めるから「介護の仕事なんてやりたくない」って言われるんだよ。

②ベッドから車椅子に乗り移る

立つのが大変だから車椅子に乗りませんとか、んな馬鹿なって思うでしょ。あるのよ、普通に。
だから立たなくてもいい、車椅子に乗ってくれ、起きてくれ、その顔をみんなに見せてくれという願いを込めてスライド移乗をすすめます。
タイヤが邪魔だとよく言われますが、自走しないなら車椅子を介助式にしようよ。そしたらスライドできるよ。ちなみに、自走式車椅子に乗ってて自走しない人は8割と思ってます。


他にも色々使い方はあるけれど、また別の機会にでも!

じゃあ、どのスライディングシートがいいねん

私のイチオシは移座えもん(いざえもん)シート。ウィズとモルテンを実際に使って比較してます。
ちなみに個人の感想レベルなのでそこはご理解いただけると嬉しい。

おススメポイント①
全方向滑りがよろしい。一応推奨方向があるけど、そんなん関係ないくらいよく滑る。おかげで方向考えずにえいやっと突っ込める。良い福祉用具はサッとパッと使えることが大事。

おすすめポイント②
輪っかになってる。これは他のメーカーもそうですが、輪っかにすることで滑りがよく、使い勝手も良くなります。
風呂敷タイプは折り畳んで使うことになるので1工程増えて面倒なの

おすすめポイント③
自費購入においては安い。小売価格は3000円、Amazonで2500円で買える。他の同じ大きさのものは3000円なのでちょっとでも安いものが欲しいならこれ。ちなみに厚手のゴミ袋でも代用はできますが、5割程度性能が落ちる上にガサガサうるさいので推奨はしてません。使ってよかった!という感動が道具には欲しいのです。

ってことで、おすすめはこちら↓

国は介護人材を増やしたいなら、個別の給与も大事ですが労働環境をよくすることにも力を入れればいいのになー。
高知ではリフトを積極的に導入したことで離職率が抑制されたらしいですよ?
どう使うかわからないAIなんちゃら系のセンサーを導入するくらいなら、1施設に1リフト給付すればいいのにって思ってます。


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