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カールフォンリンネは、現代の民藝運動である。【CARL VON LINNÉ】

2021年8月8日。
オリエンタルラジオ・中田敦彦の新プロジェクトが始動した。

アパレルブランド『 CARL VON LINNÉ / カールフォンリンネ 』だ。

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コンセプト【知性の上に着る】からもわかるように、ただ儲けを狙った大量消費のアパレルではない。

環境に優しい天然素材をふんだんに使い、技術力のある日本の町工場にしっかりとした賃金を払って製造してもらい、その過程を全てオープンにする。しかも、労働搾取にならないように、商品原価まで公開する徹底ぶり。

さらに、日本の誇る天才デザイナーが、日常的に着やすくてオシャレな商品に仕上げてる。芸人中田敦彦のプロジェクトだと侮ってはいけない。

その上で、廃棄量を減らして環境に優しい業界にしていくために完全受注生産にすることを決定。その結果、一般的な人でも手が出せる価格帯まで販売価格を落とすことに成功しました。(それでも高く感じる人もいるかもしれないが)

気になった方は、とりあえず公式販売サイトを確認してほしい。僕が伝えるより、実際のサイトを見てもらった方が魅力は確実に伝わるはずだから。

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以前の記事でも書いたように、
僕自身は中田敦彦のオンラインサロンのメンバーです。

このプロジェクトは、オンラインサロン内で考案段階から苦悩している様子が公開され続けてきていました。僕自身も、その動向を見守りながら、サロン内で実施された先行販売で何点かのアイテムを購入しています。


そうやってプロジェクトの動きを見ている中で、ふとあることに気づきました。


カールフォンリンネって
かつての民藝運動に似てるなぁ


民藝について詳しくない人に少しだけ解説しておくと、日本民藝運動の父・柳宗悦は "民藝品の特性” を下記のようにまとめています。(引用:日本民藝協会

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これ、ほとんどカールフォンリンネじゃないですか?

試しにカールフォンリンネに置き換えてみると、

1.実用性:日常使いできるようなデザイン性を備えている
2.無銘性:天才職人ではなく日本の町工場の職人が作っている
3.複数性:ニーズに応えて複数のラインナップを用意している
4.廉価性:誰もが買い求められる程度の価格に抑えられている
5.労働性:熟練した技術力のある職人とデザイナーが作っている
6.地方性:日本国内の天然素材やリサイクル素材が中心である
7.分業性:複数の人間による共同作業で製造流通販売している
8.伝統性:長年積み重ねられてきた日本の技術を守るためでもある
9.他力性:オンラインサロンのメンバーによって支えられたものである

というように、地方性は少し弱いかもしれないものの、他のポイントはほぼ完璧に満たしているように思います。


さらに、柳宗悦はこんな言葉も残してます。

「ゴミを作り出しているのは、デザイナーの一番の罪。モノづくりに関わる者は、地球を汚してしまったり環境を破壊するようなゴミを作り出さないよう、現代の社会性を背負っていかなければならない」

「民藝運動というのは、確かに『物』に関する運動ではあるが、実は文化運動であり、精神運動なのである」

これこそまさに、カールフォンリンネが「環境問題」「サスティナブル」にこだわっていることの根幹です。

もう完全に【 現代の民藝運動 】と言っても過言ではないでしょう。


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僕がカールフォンリンネのコンセプトに心揺さぶられたのは、このプロジェクトの根幹に【民藝の心】があったからかもしれません。

民藝運動の中心人物のひとり・吉田璋也が活動していたのは、僕の生まれ育った鳥取市。僕自身も「民藝」に対して興味を持っています。

しかし、なかなかその思想に自分自身を置き換えられずにいました。民藝の心を持って生きたいと思いながら、日々の生活に民藝の心を見出し続けることはなかなか難しかった。


今回のプロジェクトは、自分の生活に民藝の心を持ち込むための良いチャンスじゃないか。これまで服なんてファストファッションで充分だと思ってきた自分が、この機会に民藝の心を触れることができるんじゃないか。

だから、きっとワクワクしたんだなって。


カールフォンリンネは、現代の民藝運動である。
僕はこの波紋が広げるために、小さくても一石を投じたい。




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