珍カメラROCCAFLEXレビュー
独特のフォーカシング機構と明るいレンズ
ROCCAFLEXは正面右側のつまみを上下にずらすことでレンズが連動して回転, 前後に繰り出されてピント合わせができるようになっています。通常の二眼レフのようにノブを回すよりもスピーディにピント合わせができて、その点では良いカメラです。
またレンズはシュタインハイルのCassar80mm2.8が付いていて、明るいレンズというのも期待を抱かせてくれます。実際の描写が気になります。
巻き上げに関しても1コマ目さえ合わせれば、あとはレバー巻き上げで自動で止まるというRolleiflexなどと同等の仕様で見た目には上質なカメラです。
フィルム装填の難しさ
詳細は省きますが、空スプールを入れる方のノブが半締まりだと巻き上げレバーの動きがうまく伝達されず1コマに12回露光するようなことになってしまいます。なかなか使用される機会はないと思いますが、使用においては巻き上げのピンがレバーと同期して動いているか確認しましょう。
あとこの時点で少し察していましたが全体的に工作精度が低いような感じの動作の硬さがあります。ローライやライカのような上質な操作感は期待しない方が良いでしょう。
作例評価
FP4+のフィルムをRodinal(1+50)で現像しました。
順光, サイド光もしくは適度に柔らかい光ならそれなりに写りますが、反逆光や逆光ではかなりフレアが出てしまい今となっては使いづらい描写です。最後のカットは遠くの建物の部分とか結構解像しているので、ものすごいくもりはありませんが、研磨に出したりすれば化けるのかもしれません。
それほど中古価格も高価というわけではありませんが、敢えてこの描写でなければならないという事もなさそうです。
総評
操作系統は面白いし、数少ないf2.8のレンズを搭載している希少な部類のカメラですが、操作感はゴリゴリしているし(これは清掃しだいかも)、描写もそれほど優秀という印象はなかったので、カメラコレクターにはいいのかなぁという感じのカメラでした。
なんだかんだ、ローライフレックスはやはり二眼レフの帝王だなぁと感じるカメラでもありました。
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