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海の幸にスタバ一号店——Pike Place Marketで食い倒れ!│Vancouver Diary #07

5月21日:やっと辿り着いた観光地・シアトル 前編


シアトル二日目。

昨日の気が滅入るような体験も、一晩過ごすとだいぶ気が楽になっている。SNSで発信したところ心配してくれた人や「面白い」と言ってくれた人がいて嬉しくなった。優しいコメントをしてくれた方々、本当にありがとう。

さらに、こちらにきてしばらく「自分は価値がある毎日を過ごせているんだろうか」と思っていたのだけど、シアトル日記が好評でやっと「ちゃんと意味のある日々を過ごせているのかも」と思えて肩の力が抜けた自分もいた。

しかし一方で、自分が面白い体験をしているのかどうか、SNSで反応をもらってはじめて実感できるという自分がいささか怖くも感じた。

食事のレビューや、映画の感想と同じで、自分にとって「価値があったかどうか」が、いいねの数や誰かがつけた星の数に左右されてしまうというのはSNS時代の悪い影響だと思う。

日本語だけがニュアンスが細かい、はウソ

今日はまた別のホテルに泊まるので、起きてすぐ今夜泊まるホテルに荷物を預けに行った。そしたらフロントにいたのはイギリス人ぽい紳士なお兄さん!昨日のロキ似男とは大違い!←

Marriottのカードを持っているので、普段はマリオット系列に泊まるのだけど、今日だけは『Hotel Max』というホテルに宿泊。ロックな内装が可愛い。

それでちゃんと感謝を伝えたくなったので、「Thank you」ではなく、英語の授業で習っていた、もう少しだけ感謝を込めた「I appreciate it」を使ってみた。そしたら、さっきまで私のthanksに優しく頷いてただけのお兄さんも「It's my preasure」と言ってにっこり。

おお、感謝が伝わった感じがして嬉しい。

海外に来て、日本のコミュニケーションだけがニュアンスが細かい、あるいはローコンテキストというのはウソだと感じる。

たまたまこんなツイートも見かけたのだけれど、話していて、英語は聞き取れているはずなのによくわかんない言葉があったり、逆にニコニコ話しているのに相手が「ぎょっ!」としてたり、「うーん、何か言葉以外のところが間違っているんだろうな(笑)」と感じることは多々あって。

日本語だけが繊細、英語だけがローコンテクストなんてことはなく、長年育まれてきたカルチャーの中で、それぞれの "繊細さ" があるのだと感じるのであった。だからこそ、文化に深く入り込むのは面白いし、異文化で暮らす人達と話すのはいつまで経っても好奇心をそそるのではないだろうか。

また別で書き残しておきたいけれど、英語圏でただ暮らしているだけではほとんど英語なんていらないけど(皆さんも日本で暮らしてて、家族や同僚が日本人なら、日常的に外で話すのって、店員さんへの「ありがとう」とか「どうも」とかくらいじゃない?)、

日常における細かいニュアンスの違いや、細かい言い回しの違いや言葉の裏側にあるカルチャーを感じられるという意味では英語圏で暮らすことで学ぶことはすごくあると思った。

写真で振り返るシアトル観光:おいしいもの編

この日は一日中観光したので写真で足早に振り返っていくぞ〜。

おいしいものはだいたいPike Placeという海沿いの観光地エリアで食べたり飲んだりしてたんだけども。

まず最初にブランチに訪れたのは、友人が教えてくれた『Place Pigalle』。友人が「ジブリの世界みたいな場所」と言っていたけどまさに。素晴らしい景色と雰囲気のお店でした。注文したのは「Daily Pasta」。

チーズ系の味付けで、セロリとかトマトとかむっちゃでかいエビとか入っているパスタ。具材とパスタのバランスおかしい(ホメてる)まずはここでゆったりと海を見ながらパスタを楽しんで、やっとシアトルに来たような気持ちになる。笑

そして、少し休憩しつつも食い倒れへ!海沿いの街といえば、チャウダー。『Pike Place CHOWDER』は、大行列のお店であらゆるガイドブックに載っていました。サーモンチャウダーやらクラムチャウダーやらクラブチャウダーやら様々な種類があって食べ比べセットもあったのですが、いっぱい食べたいお店があったので『New england cram chawder』だけいただきました。(こういう時ふたり旅だと味見しあえるの良いなあ)同時にLobster Rollも有名だったけど、Google Mapに「そうでもない」って書いてあったからパスw Cram Chawderは濃厚だし、こころなしか具材がぷりぷりしていて美味しい。海の幸×ミルク、最高のバディである。

続いて、こちらも人気店になっていた『Beecher's Handmade Cheese』。一番小さいマカロニチーズを注文。チーズ好きな私としては、「うひょー!」って叫びたくなる味(どんな味?)。濃厚でチーズならではの臭みもあるんだけど、さらっと消えてしつこくない。これは副菜って感じじゃなくて主役級のマカロニチーズでしたね。

ものすごく暑かったし、なぜかそこらじゅうでアップルサイダーが売っているので一つ購入してみる。料金はコップのサイズに対して払う形式で(S、M、L)、そこまでは普通なんだけど、お金払ったら空っぽのカップもらえて自由にアップルサイダー汲めるスタイルwまあずっと目の前にお兄さん経っているから何回も入れ直すとかはできないけど…、「このコップに入れたら良いん?」って聞いたら「せやで!はいはいほなね」って感じでお金払ったら全然かまってくれへん。(笑)こういうおおらかなスタイルいいなあ。

ちなみに飲んでみると、「あれ、炭酸じゃない…?」。実は、アメリカやカナダだと「cider」はリンゴ果汁という意味だそう。だから生搾りりんごジュースが「Apple Cider」なわけである。ちなみにりんごの炭酸ジュースだと言いたいなら「Apple Soda」と言うそうです。

食べ物編、最後はスターバックス1号店。ここも、どんな観光ガイドでも載っている場所ということもあり、めちゃめちゃ行列ができていました。Holidayということもあり、観光地はもう完全復活です。

面白かったのが店員さんの対応。行列が長すぎて日本と同じく「2列で並んでね〜」「他の店の入口の前に立たないで〜」と言っているんだけど、その方々がさながらディズニーランドのキャストのようであること。我々を楽しませるために、シャボン玉も持っている…!

その後、店の手前で出会ったおばあちゃん店員さんも「ここはね!シアトルに来た人みんな来る場所なのよ!ディズニーみたいに行列なのよ!GO!!Ahead〜〜〜〜〜〜!!!!(くるりと回る)」と身振り手振りをしながら話してくれる。あなたのほうがディズニーの中の人みたいだよ!

しかし、別のお店で行列ができている時、とある若者男子が「おいおい、スタバじゃないんだからさ〜」と話していて、ここではまじで「行列=スタバ」となっているようだ。

スタバ1号店ではドリンクだけを買う人は稀で、少なくとも店の前で写真を撮ったり、記念グッズを買って帰ったりする。私もマグカップと大好きだけど日本にはない cream cold brewを購入。

手渡しの時に、これまた華奢でエレガントな老齢女性が、カウンターに両肘をついて私をじっと見つめ「Thanks for coming!」というものだから、「一体ここは何なんや……」と思ったが、

ここはスターバックス、つまりただのコーヒーショップではなくてサードプレイスだったのだ。思いやりに満ちていて、コミュニケーションするだけで元気が出て、珈琲とともに充足感をもらえる。ただのコーヒーショップではないその「スターバックス」というブランドを、この店は守り続けているのかもしれない…!と思ったのだった。

「文化のない街」の文化の切り取り方:シアトル観光のお供として読んでいた本

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