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社会人の学び/中野エクステンションセンターの効果

10月03日(木)から早稲田大学エクステンションセンター中野校で、「アドラー心理学実践講座」が始まりました。今回で春の入門講座と秋の実践講座、合わせて11回目の受講になります。最初の頃を思い出し、自分の変化を探してみました。

先週、私は、専門学校を卒業してから積極的に学ぶことをしてこなかった、ということを書きました。中野に通い始めるまでの何十年間、私が学んだことは車の教習所と仕事で行かなければいけない研修だけでした。

私の仕事は障がいのある人への支援と、その事業所の経営です。当然、仕事の研修で出会う人は同業者です。研修で、直接支援にたずさわる者が集まれば、支援の難しい利用者の話になり最後は制度がいけないから仕方がないというところで落ち着きます。また、経営者が集まれば、人材不足、支援者のスキルの低下、最後は社会が悪いというところで落ち着きます。

同業者の会話には前提条件があります。それはお互いが大変な思いをしていて、この辛さは一般の人にはわかってもらえない、と共感しあえることです。つまり、ぬるま湯の中で自己欺瞞の品評会をしているような状態です。

エクステンションセンターの講座でのことです。どんなワークだったかは忘れてしまいました。私が、支援者(従業員)のことで困りごとを口にしたとき、参加者の一人が言ってくれました。
「それは従業員の問題じゃないよ、その人をその部署に配置しておくこと、そのまま雇用している会社の問題だよ」
同業者の集まりでは誰もこんなことは言ってくれません。

そのとき、自分の口ぐせに気がつきました。いつもなら、
「そんなこと言っても…」とか
「それはそうなんだけど…」と自己欺瞞を口にしていました。
しかし、この言葉を口にしていると何も解決しないということに気がつきました。

エクステンションセンターの良いところは、同じテーマのもとで、違った文脈を持つ者同士が話し合えるということです。社会人の学びは、知識を得るだけでなく、他の社会の視点で物を見るようになるということだと知りました。

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